福井競輪の開設73周年記念「不死鳥杯(GⅢ)」は7月25日に決勝戦が行われ、古性優作(32=大阪)がバック捲りでV。記念優勝は7月前橋以来、通算8度目。最終4角で古性の番手に入った佐藤慎太郎が2着、清水裕友が3着。地元の脇本雄太は6着に敗れた。
笑顔なく「展開向いただけ」
笑顔はなかった。古性は優勝インタビューでも表情を崩さず淡々と話した。
「展開が向いただけ。今回のレースを続けてると上を目指すことはできない」
残り2周で藤井がたたき主導権。番手は河野が奪う。競り負けた脇本は3番手に入ろうとするが清水と併走になり外に浮く。清水が最終ホームで捲り柏野が続く。後ろにスイッチした古性がバック捲り。柏野のけん制をしのいで制した。
「藤井君と力勝負をしたかったけど脇本さんが遅れたのは想定外。正直、感触はやばかった。フォームも乱れていたし、勝っても得るものはなかった」
疲労感が抜けず本調子にはほど遠かった。それだけに修正したい気持ちは強い。
「悪くなっている原因はわかっている。立て直せるか分からないけど、オールスターまでにできることを最大限にやる。ドリームを走らせてもらえるし、また責任感を持って走りたい」
S班として求めるものは高い。まずは感触を取り戻し、次走のGⅠは納得いく走りで再び頂点をつかみとる。(亀田 克也)
◇古性 優作(こしょう・ゆうさく)1991年(平3)2月22日、大阪府大阪市出身の32歳。11年7月プロデビュー。通算成績は994戦306勝。主な優勝はGⅠ5V(今年2V)、GP1V。GⅢ優勝は今回が8回目。1㍍68、77㌔。血液型O。
◆次走 優勝した古性優作はGⅠ西武園オールスター(8月15~20日)、2着の佐藤慎太郎は富山GⅢ(8月3~6日)、3着の清水裕友は玉野FⅠ(31日~8月2日)