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【西武園「オールスター競輪」】真杉 GⅠ初制覇

 真杉匠がGⅠ初制覇。「第66回オールスター競輪」の決勝戦は20日、西武園競輪場で行われ、吉田拓矢の逃げに乗った真杉匠(24=栃木・113期)が番手から捲って優勝。賞金5900万円(副賞含む)と「グランプリ2023」(12月30日=立川)の出場権利を獲得した。真杉のグランプリ出場は初。なお2着は古性優作、3着は武藤龍生の決着だった。

 新時代を切り開いた。関東ライン4車結束の後押しを受けた真杉が番手捲りでGⅠ初戴冠。「夢のようでした。いつも準決勝でつまずいていたので届かないと思っていた」。ゴール後は右手を突き上げてガッツポーズ。ナイター照明で輝くバンク内で、ファンの盛大な拍手喝采を浴びながら余韻に浸った。
 関東ラインを引っ張り続けた24歳は3度目のGⅠファイナルで千載一遇のチャンスを迎えた。「あそこまで行ってくれたので押し切らないといけない」。先輩の吉田拓が残り2周から全開で突っ張り先行。その気迫に押され誰も来ない。仕掛けられない。ラスト1周で清水が巻き返したが番手を回った真杉は冷静沈着。「赤板ではひとつも後ろを見なかったが、最終ホームに戻ってきて後ろを見た時に清水さんが来た。それに合わせてタテに踏んだ」。最終バックでは平原が清水を懸命にブロック。最後は2着古性に3車身差をつけて栄光のVゴールを駆け抜けた。
 タイトルに手が届かず苦悩の時期を過ごした。アドバイスを授けたのは栃木のレジェンド神山雄一郎。「俺が初めてタイトルを獲ったのは25歳。まだ焦るな」。大先輩の金言で迷いは消え去った。先行意欲をさらに強めて王道を突き進んだ。
 ファン投票1位の脇本雄太、同3位の松浦悠士らが落車で欠場。主力陣が続々と脱落した波乱のオールスターを制したニューヒーローは「これからも関東ラインに貢献できるように頑張りたい」。力強い言葉で締めくくると、満面の笑みでファンの声援に手を振った。

 

 ◇真杉 匠(ますぎ・たくみ)1999年(平11)2月1日生まれ、栃木県宇都宮市出身の24歳。作新学院高卒。18年7月プロデビュー。師匠は小田倉勇二(埼玉=91期)。主な優勝は第66回オールスター競輪(23年)。通算成績は445戦180勝。1㍍75、76㌔。血液型A。

 

 ◆次走 優勝した真杉匠は9月7~10日の立川記念、2着の古性優作は26~29日の松戸GⅢ、3着の武藤龍生は28~30日の前橋FⅠ。

 

 ◆目標クリア 今開催6日間の売り上げは132億1360万9100円。目標の130億円をクリアした。

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