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【記者コラム】アラフィフ世代の進化に注目

 〝豊後の虎〟小野俊之(49=大分・79期)が3月24~26日の別府FⅠで現役を引退する。競輪記者になって初めて見た04年KEIRINグランプリ覇者。その勇退は、月日の流れを実感させる出来事だった。A級3班まで降班しながら、不屈の闘志で今期はA級2班に返り咲き。厳しい位置取りと追い込み勝負にこだわるスタイルはまさにザ・競輪。オールドファンにはたまらない選手だった。30年間、お疲れさまでした。

 スピード化がどんどん進む現代競輪。そんな中、取手の第1回ワールドサイクリスト支援競輪では、小野と同学年の佐藤慎太郎が約4年ぶりのGⅢ制覇。現養成所所長の神山雄一郎氏が持つ47歳10カ月のGⅢ最年長記録を、49歳4カ月に塗り替えた。また今期は50代のS級1班が8人もいる。最年長の山口富生(56)を筆頭に、内藤宣彦(55)志智俊夫(53)、新田康仁&松田治之(52)、香川雄介(51)、伏見俊昭&桑原大志(50)だ。

 2月7~9日の岐阜スポーツニッポン杯では、山口、内藤、新田、伏見の4人が出場。伏見は直前の2月4日に誕生日を迎えたばかりで「ひと昔前なら引退する年齢。50歳を超えてS級1班に8人もいるなんて考えもしなかった」とコメント。また年齢に合わせて練習や調整方法も変化。「武田豊樹(52)さんからいろいろ話を聞いて、いまは練習で追い込みすぎず、レースの中で調整する感じでやっています」。先駆者の経験や情報を生かし、純粋な体力で勝る若手たちに対抗すべく、日々工夫をこらしているようだ。今後もアラフィフ世代の進化と走りに注目してほしい。

 今月は訃報も立て続けに入ってきた。阿部俊さん(25=静岡・125期)が9日の先頭誘導選手資格検定中に死去。養成所でも129期生がサーキットコース訓練中の落車により命を落とした。改めて過酷な競技だということを思い知らされた。この場を借りて哀悼の意を表します。(岡田 光広)

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