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【記者コラム】レース勘万全!奥井が地元GPで風を切る

 28日に行われるガールズグランプリ(28日)の最終調整として奥井迪(37=東京・106期)が西武園(12~14日)に出走した。グランプリ組で直前にレースに出たのは奥井と武雄(13~15日)の児玉碧衣の2人だけ。その意図は?
 
 「小倉のTR(11月19~21日=⑦②❼)が終わり、グランプリに出られることが決まった。次の川崎はミッドナイトだったのでお休みさせていただいて、その後は練習を積むかレースに出るか迷ったけど、実戦勘をつかむために出走することにした。西武園だったら家から近いし、本番に向けていろいろ試したいこともあったので」と説明する。
 
 初日は打鐘過ぎに仕掛け力強く押し切る奥井らしいレース。それでも「久々で妙に緊張した。踏み直しもひと息。本番もこんな感じだったらまずかった。ぶっつけで行かなくて良かった」と話す。2日目は「一瞬、スタートを狙ってみようかな」と思ったというが「本番でスタートを取れるわけがない」と思い直して中団をキープ。最終Hでスピード良くカマす本番を想定した走りで連勝。決勝も危なげなく逃げ切った。
 
 ファンに言われた言葉をモチベーションに今年1年を戦ってきた。「奥井のいないグランプリはつまらない。今年こそは出てくれよ」。一昨年、平塚グランプリで石井寛子にタイヤ差の2着だったが、昨年は出場できず。地元立川で走ることだけを信じて次点の小林莉子にわずか3万円差でグランプリ切符を手にしたのだ。そのグランプリでは「ファンが自分に期待している走りをする」。走り慣れた地元立川のバンクでいつも通り果敢に風を切る。
 
 ♤狩谷 牧生(かりや・まきお)1964年(昭39)4月11日、神奈川県生まれの55歳。88年4月スポニチ入社。92年1月にレース部へ異動。1年間の競輪取材の後、中央競馬担当に。2013年、21年ぶりに競輪の現場に復帰。ミッドナイト競輪では初めて会う西日本の選手を取材して新鮮な刺激を受けている。

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