新人(男子123期、女子124期)が7月開催から本格的にデビュー。先輩相手に厳しい戦いを強いられる選手もいるが、無傷の9連勝で特別昇班を果たした有望株もいて将来が楽しみだ。その1人が7~9日の岸和田競輪チャレンジでストレートのA級2班特別昇班を決めた棚瀬義大(岐阜=23、写真)。
朝日大時代はオムニアム(個人で中距離の4種目)などで活躍した無類のスタミナの持ち主。養成所時代もその強じんな地脚を発揮し、3000㍍タイムトライアルでは堂々のトップを獲得。
ルーキーシリーズは2戦してそれなりの成績を残したが「まだレースに慣れていない。詰めが甘い」と満足する内容ではなかった。
「地脚タイプでスピード系の練習を多く取り入れています」
特別昇班がかかった岸和田開催。本人は「意識したくないけど、周りの先輩から〝意識するだろう〟と言われました(苦笑)。それでレースが小さくならないようにしたい」。
初日の予選は当然、断トツの人気。正攻法で受けて立ち赤板過ぎから突っ張り先行。丸2周を突っ走った。
「突っ張りは考えていました。緊張したが自分のペースでいけた」
準決は同期の徳永泰粋(熊本)が相手。徳永に主導権を奪われ捲りに回る展開になったが、力で圧倒。本デビューから無傷の8連勝で特別昇班にリーチをかけた。
「決勝は狙いたい」と5番手から10秒8の秀逸のタイムで捲り快勝。同期で3人目の特別昇班を決めた。
「新山(響平)さんみたいにグレードレースで突っ張り先行ができるような選手になりたい」
中部を背負って立つ大型先行に育つ素材。注目したい。
【記者コラム】中部期待の新星!!棚瀬義大に注目
2023/8/15