京王閣ナイターGⅢが開幕。京王閣記念は10月28~31日の日程で実施されるため今回は「大阪・関西万博協賛競輪」のGⅢ開催。また和歌山でもGⅢを京王閣と同日程で昼間に開催。万博協賛GⅢは和歌山が昼間、京王閣がナイターの「GⅢリレー開催」になる。
グレードはGⅢだがSSが参戦する記念GⅢとは〝選手の名前〟が違う。15~20日に西武園オールスターが行われるためトップスター135人(正選手)と補欠8人を除くS級選手から京王閣(81人)と和歌山(108人)に斡旋される。
記念GⅢは初日特選にSSをはじめトップが集結。特選シードに届かなかった主力陣が一次予選で堅い軸になる。この傾向は後半戦の9~11Rになるにつれて顕著だ。そして2日目の二次予選はSSら優勝候補が主役を務めて人気に応える。番組編成と対戦選手の力量差から後半戦になるほど本命決着が多い。
京王閣GⅢの出場メンバーをパッとみて脚力が違うのは12R特選の北津留だけ。北津留がオールスターに出場できない理由は(1月失格による)出走本数不足。あとは名前と脚力だけで本命を背負う選手、グレードレースで本命慣れしている選手は少ない。加えて脚力差のあるトップ不在となれば他の選手は〝何とかなる〟の気持ちも強くなる。
今開催は車券歴20年以上のファンなら思い出す〝荒れるS級シリーズ〟とみていい。02年以前はS級1班が130人。S1のほとんどが出場する特別競輪前後のS級戦は「S級2、3班戦」で開催されていた。この開催は常に波乱含みで予想的中に苦戦した。
今開催の予想担当の私は病欠からの復帰戦。4年ぶり3回目の心房細動カテーテル手術を終えて2週間ぶりに競輪場でマークカードを塗る。初日は本命より中穴狙いで攻める。5Rは1着❶❸❼、2着❶❸❼で3着は総流し。9Rは1着❷❸❼、2着❷❸❼で3着は総流し。的中して術後の心臓にいい刺激を与えたい。
◇中林 陵治(なかばやし・りょうじ)1962年(昭37)生まれ、熊本県出身の61歳。慶大卒。87年4月入社、同5月の花月園新人リーグ(59期生)で記者デビュー。以来、現場取材一筋37年。デビュー戦から見てきた選手で最強は神山雄一郎、最速は吉岡稔真。