伊東記念「椿賞争奪戦」は今日開幕。伊東競輪場は昨年7月から再整備の工程に入り、現在は伊東名物の〝きつい坂〟がある西口は使用できない。また現バンクの開催は9月23~25日(FⅠスポニチ杯)を最後に、10月から28年10月以降のグランドオープンまで約2年間ない。すなわち現在のバンク、そして雰囲気で行われる最後の記念になる。
伊東記念の4月開催は初めて。伊東記念は「椿賞」の名称通りに記念前後節時代(02年3月まで)の定位置は2月末~3月初旬で日本選手権(ダービー)前の時期だった。現制度の4日制(02年4月~)になるとほぼ12月開催に定着した。
伊東は私が数多く取材した競輪場の一つ。80~00年代は本紙が静岡県版で伊東競輪のワイド紙面を掲載していたことで毎月のように伊東の街で〝伊豆の雨〟を聞いた。入り口の坂道で息を切らしながら車券売り場に直行したものだ。
伊東では99年10月の「ふるさとダービー」を皮切りに東王座戦、共同通信社杯、サマーナイト、昨年3月のウィナーズCまで7回のGⅡを開催。記念も思い出に残るレースは多いが、やはり94年3月の〝吉岡、S級17連勝、新記録達成!!〟が一番になる。
現バンク最後の記念のテーマは「感謝の心をつないでいこう」。伊東競輪開催執務委員長の福西淳氏は通算25年間の施行者歴を重ねる。それだけに伊東競輪場に長い間、足を運んだファンの思いを知る。今回のイベントの一つに最終日5日の吉岡稔真氏(本紙評論家)、日本競輪選手養成所の神山雄一郎所長のトークショーが予定されている。〝東西横綱時代〟を知るオールドファンの思いが分かる伊東競輪ならではだ。
吉岡氏は94年3月7日の伊東記念準決勝で当時のS級連勝記録16を塗り替える17を記録した。本紙は94年3月8日付の裏面で吉岡氏の17連勝を報じた。ちなみに5日のトークショーでは94年3月8日の〝本紙コピー〟が用意されている。
◇中林 陵治(なかばやし・りょうじ)熊本県八代市出身の63歳。慶大卒。87年5月の花月園新人リーグ(小橋正義ら59期生)で競輪記者デビュー以来、現場取材一筋39年。デビューから見た選手で最強は神山雄一郎、最速は吉岡稔真。


