ナイター競輪の発祥地・函館でオールスター競輪開催中。ナイター競輪は現在27場で実施されているが、第1回は98年7月8日に函館で開催された。函館は当時、最終レース発走が午後6時台の「薄暮競輪」を実施しており、約2時間後の発走になるナイターへ、の関係者の思いは強かった。
記念すべき初日のトークショーゲストは神山雄一郎氏(以下、敬称略)だった。神山は前日7日に「ふるさとダービー弥彦」で優勝を飾り、タイムリーな催しとなった記憶が残る。
ナイタービッグのサマーナイトFを5回開催している函館だが、オールスターは初開催。オールスターは6日制→5日制(05年~)を経て21年から6日制のナイター開催。21~24年は2走のポイント制の勝ち上がりだったが、今回から勝ち上がり方式が変更された。ポイント制は「純粋に3着までを推理する」他に〝1走目のポイントが…〟とか余計な要素を必要とする。ポイント制は過去の「ダービートライアル」「東西王座戦」で不評だったことを忘れてはいけない。
今回の勝ち上がりの変更点には4日目に準々決勝、きょう3日目の11R「シャイニングスター賞」出走選手全員が準決勝権利(失格を除く)に加えて全4走になる。勝ち上がりの見直し、変更は行うべきだし以前にあった〝敗者復活戦〟を試行してもいい。
ただし勝ち上がりの基本は「車券に貢献した選手が勝ち上がること」。4着、4着で二次予選に進出‼は駄目。162選手が出場する日本選手権の勝ち上がりを思い出してもらえば分かる。オールスターは6日制時代は153選手、5日制になり135選手になったが、21年に6日制に戻っても選手数は135人のまま。売り上げが堅調な今なら6日制の出場選手数も以前に戻すべき。「3着までの勝ち上がり」がファンの3連単車券推理と一致する。
◇中林 陵治(なかばやし・りょうじ)熊本県八代市出身の63歳。慶大卒。87年5月の花月園新人リーグ(59期生)で競輪記者デビュー以来、現場取材一筋38年。デビュー戦から見た選手で最強は神山雄一郎、最速は吉岡稔真。9車の勝負レースは5車の結束、番手捲り。