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【記者コラム】北井佑季 こだわりの自力で戴冠へ

 今年の競輪界の総決算・立川グランプリシリーズが控えている。28日はヤンググランプリ、29日はガールズグランプリ、30日は大一番のグランプリ(GP)が行われる。

 今年のトップ戦線を駆け抜けた強豪が結集し、見応えたっぷりの激しいバトルが繰り広げられるだろう。

 今からワクワク感が止まらない。特に次代を担うスター候補がそろったヤンググランプリに注目したい。

 タイトルに一番近い男と称される犬伏湧也を筆頭に、ナショナルチームに所属し世界を舞台に活躍する121期の中野慎詞、太田海也ら天才肌のスプリンターなどなど。その中でも元Jリーガーの経歴持つ北井佑季(33=神奈川、写真)が今年、大ブレークした。18日現在、今年のS級勝ち星は39勝と堂々の1位で9月の向日町記念、豪快な逃げ切り勝ちでGⅢ初制覇を飾ったあたりは、まさにトップクラスの実力と言えよう。

 その後も勢いは止まらず、11月のGⅠ小倉競輪祭では準決へ進出。ファイナリストになれなかったが、〝北井強し〟のインパクトを残した。

 ウエートトレーニングに力を入れ、現在は77㌔から82㌔に。上半身ががっしりと一周り大きくなった。

 「踏み出してから伸びるパワーが上がっているし、少ない力で(車が)進みます。スピード練習もしているし、キレの方も問題ない」と一段と凄みを増した。

 年末のヤンググランプリに向けては「(119期で)最初で最後なんで。立川でも練習をしているし、しっかり力を出し切りたい」とライバル勢と力勝負。

 佐世保GⅢは準決で敗退したが、連日〝バックを取る〟走りでレースを支配した。ヤンググランプリは単騎戦になっても北井らしい思い切りの良い仕掛けで戴冠を狙う。(下野 章雄)

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