ガールズグランプリに2回出場するなど、堂々のトップクラスに成長した坂口楓華(26=愛知・112期)。3月取手の単発レースのラストとなったガールズケイリンコレクションでビッグ初制覇。その勢いに乗って次に狙うのはGⅠのタイトルだが、4月久留米のGⅠオールガールズクラシックは準決で4着に敗退。悲願達成は持ち越しとなった。
「児玉(碧衣)さんに憧れの気持ちを持っている時点でダメでした。強い人に気持ちで負けていました」
久留米の後は「心配になるくらい落ち込んだ」とのことだが、「GⅠを獲りたいという気持ちがわいて、モチベーションが戻ってきました」と本来の強いメンタル面も回復した。
その坂口が20~22日に開催されたガールズ・奈良モーニングレースに出走。昨年11月に愛知支部籍になって初めての奈良参戦に。
「愛知に移籍して初めての奈良です。強くなったところをファンの方に見てもらえれば。33は普通に苦手だが、払しょくするために優勝したい」
予選1は番手にはまった畠山ひすいの捲りを、さらに力で捲り切った。
「33で捲り切れるか、課題を持って走った。レース内容は60点だが、並走してもコーナーで耐えられたし、収穫はありました」
厳しい展開で勝てないとGⅠでは通用しないだけに考え持って挑み、予選2は「先行したかった」と打鐘3半から一気にカマしての逃走劇を披露した。
決勝は本領の捲りで快勝し、人気通りの3連勝。実力からみて当然の結果だが、奈良は意外や6場所目にして初優勝だったのだ。
苦手なバンクを克服し、岸和田のGⅠパールカップ(6月11~13日)に向けて弾みが付いた。
(下野 章雄)