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【記者コラム】坂本Jr紘規 兄や同期に追い付き追い越せ

 競輪一家で育った坂本紘規(ひろみ=23、写真)がデビュー初Vを狙って29日、青森ミッドナイトのチャレンジレース決勝に挑んだ。父の坂本勉氏は84年ロサンゼルス五輪のスプリントで銅メダルを獲得。プロデビュー後は89、90年に賞金王に輝いたレジェンド。長男の貴史(94期)、二男の周輝(100期)はS級で活躍中だ。その背中を追いかけ四男の紘規が117期としてデビューした。
 
 日本競輪選手養成所では第2回の記録会で117期を早期卒業した寺崎浩平、菊池岳仁、そして町田太我と共にゴールデンキャップを獲得した逸材。新人同士が戦ったルーキーシリーズは広島①③❺、伊東⑤①❷。初めて先輩選手と一緒に走った豊橋は①⑥①。「準決は内に詰まり何もできず…」と振り返ったように思うような結果は残せていない。それでも「自分のできることをコツコツやっていきたい」とマイペースを貫く。兄で師匠の貴史からも「焦らずにじっくりやればいい」とアドバイスされており、着実にステップアップしていく考えだ。それでも初めての地元戦となる今シリーズは「決勝に乗るのは当たり前。ミッドナイトでお客さんの声援がないのは少し寂しいが、完全Vできるように頑張る」と意気込みを明かしていた。
 
 初日は悠々と逃げ切り、準決は得意のまくりで快勝。「前回失敗したことが頭をよぎり緊張した」と話すが、レースぶりは危なげなかった。決勝でも持ち味を十二分に発揮する。すでにデビュー6連勝で1、2班への特別昇班に王手をかける町田太我、松岡辰泰、松本秀之介の同期に追い付き、追い越せだ。
 
  ♤狩谷 牧生(かりや・まきお)1964年(昭39)4月11日、神奈川県生まれの56歳。88年4月スポニチ入社。92年1月にレース部へ異動。1年間の競輪取材の後、中央競馬担当に。2013年、21年ぶりに競輪の現場に復帰。9車立てから7車立てに、地区内斡旋といった慣れないレースに日々、奮闘している。

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