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【記者コラム】完全復活待ち遠しい山中秀将

 連日、WBCで日本中が盛り上がっている。もちろん、競輪界も白熱中。今年初のGⅠだった全日本選抜では、古性優作が大会連覇を飾った。1月の豊橋記念決勝では目標の脇本雄太が前受けからそのまま先行。古性は直線で差を詰めるも差せず、絶好の展開を生かせずに悔しい思いをした。それから約1カ月、GⅠに照準を定めてしっかりと修正。2日目のスタールビー賞では脇本が不発の展開も、機敏に先手に切り替えて郡司浩平をさばき、直線で伸びて快勝。決勝は脇本雄太の番手から鋭く抜け出した。グランプリ覇者の実力を誇示。年末大一番の切符を手にした。

 谷口遼平も奮闘している。昨年は度重なる落車で苦しいシーズンを過ごした。それでも11月平塚でVを飾ると、12月名古屋では通算200勝を達成。3月大垣記念では3勝して存在感を示した。「昨年の平塚から大きめのフレームを使っている。感じがいいし、先行でも最近残れるようになったのはそのおかげ」と手応えはバッチリ。脚力の強化に伴い、バック本数も増えていて今後のトップ戦線での走りも楽しみな一人だ。

 そして山中秀将=写真=にも触れたい。近年は低迷しているが、3月名古屋で通算300勝を達成した。「ここ1、2年低迷している中で、南関の後輩の頑張りで勝ち上がれたことがうれしい。仲間がどんどん増えて勝ち上がれるようになって、これが競輪なんだなと」。道場晃規の捲りに乗った節目の勝利で、ラインの大切さを改めて実感。その名古屋では7カ月ぶりに決勝へ進出。流れは好転している。鋭いタテ脚は備えているだけに、完全復活が待ち遠しい。(栗林幸太郎)

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