今年最後のGⅠとなる競輪祭は中盤戦を迎えた。残されたGPチケットは3枚だが、絶対に出場権を獲得しなければならない〝地区〟がある。それは関東勢だ。
85年からスタートしたGPの歴史上、関東勢が不出場の年は一度もない。11年連続を含む16回出場の神山雄一郎を筆頭に、先輩から後輩へとタスキをつないできた。だが今年はまだ出場当確のレーサーがいないピンチの年だ。
現時点で最もGPに近い位置にいるのが獲得賞金7位(20日現在)の平原康多。以前、関東勢の連続出場について雑談したとき「それは知らなかった」と目を丸くしていた。続けて口から出た言葉が「責任を感じます」。盟友・武田豊樹が落車負傷の影響で欠場した競輪祭。平原が関東ラインを一つに束ねる役目を担い、必ずや7年連続10回目の出場権を手にしてくれると信じている。
まして今年の舞台はGP発祥の地・立川だ。関東勢不在の1億円バトルは考えられない。平原を中心とした〝関東ワンチーム〟の精神。昭和、平成、令和へと時代を超えたバトンをつないでほしい。
♤小野 祐一(おの・ゆういち)1983年(昭58)10月26日生まれ、秋田県出身の36歳。06年スポニチ入社。競輪取材歴は大阪本社で2年、東京本社で11年。思い出の競輪祭は07年1月、山崎芳仁が逃げ切りでマーク伏見俊昭とワンツーを決めた優勝劇。
【記者コラム】平原をGPに!バトンをつなげ”関東ワンチーム”
2019/11/21