ニュース&記者コラム

【記者コラム】平塚で27年ぶりのオールスター

 平塚競輪場でのオールスター開催は97年9月以来、27年ぶり2回目。97年の優勝は神山雄一郎、初めてファン投票1位で選出された大会だった。92~96年のファン投票1位は5年連続で吉岡稔真氏。神山は「吉岡君には(人気では)勝てないのかな、と思っていたので1位は心からうれしかった。ファンの方々に(表彰式で)直接お礼を言いたいという思いで走った」と語った優勝劇は記憶に残る。

 この後、98~04年までファン投票1位は神山と吉岡氏で分け合った。92~04年の13年間、1位は神山(4回)と吉岡氏(9回)の2人だけ。人気、実力ともに圧倒的な「東西横綱時代」を物語る数字の一つだ。

 〝ファン投票1位で優勝〟を神山は99年の甲子園でも記録。それ以来、ファン投票1位の優勝はない。神山はオールスターに強く、通算5回の優勝(最多)。一方、ファン投票1位に通算10回選出された吉岡氏はオールスターだけなぜか〝縁〟がなかった。

 その「東西横綱時代」のど真ん中にいた小橋正義氏と競輪史を語り合う機会があった。7月29~31日の小橋正義杯、スポニチ賞の弥彦競輪。選手生活38年の倉岡慎太郎(熊本・56歳)も一緒だった。小橋氏と倉岡は59期の同期生。倉岡は在校成績断トツの1位。小橋氏は3位で卒業チャンプ。2人はジュニア世界選手権(ドイツ)に出場した高校時代からの付き合い。ちなみに、その世界選には1学年下の神山も出場した。

 59期のデビュー戦は87年5月の花月園競輪、新人リーグ戦。初日特選は小橋氏1着、倉岡2着。私の競輪記者デビュー戦でもあった。それから38年、2人の〝競輪〟の話は重みがあった。GⅠ8勝、GP1勝の小橋氏には今回決勝戦も「名刀が斬る」で解説してもらう。

 ◇中林 陵治(なかばやし・りょうじ)1962年(昭37)生まれ、熊本県出身の62歳。慶大卒。87年5月に競輪記者デビュー。以来、現場取材一筋38年。9車の勝負レースは5車の結束、番手捲り。夏も冬も冷たいビールを飲みながら競輪の話をする。

KEIRINスポニチ ファン必見!
最新ニュース配信、ミッドナイト詳細予想、記者コラム、ガールズケイリンなど無料で見られる情報が満載。そのほか、お得なキャンペーンも。