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【記者コラム】年末まで熱い戦い!!記録ラッシュの22年

 22年は競輪史に残る記録ずくめの一年になる。

 前橋・寛仁親王牌(20~23日)は〝インが空くかどうか〟のイチかバチかに出た新田祐大が勝負運を引き寄せて優勝。井上茂徳、滝澤正光、神山雄一郎のレジェンドたちに次ぐGⅠ全冠制覇で史上4人目のグランドスラム達成となった。グランドスラマー誕生の瞬間を取材できたのは記者冥利(みょうり)に尽きる。ちなみに、山崎芳仁はグランドスラムへ残すはダービーのみ。福島から2人目のグランドスラマー誕生なるか今後の取材の楽しみにしている。

 今年は歴史的記録が多く誕生。令和の新怪物・中野慎詞はデビューからの連勝を「30」に更新。現代競輪の究極体・脇本雄太はS級連勝を「21」まで伸ばした。どちらも簡単に破られない後世に語り継がれる偉業だ。

 年末にかけて記録ラッシュはまだまだ続く。賞金ランキングトップの脇本は現在1億7601万円を獲得。出場予定の競輪祭、グランプリの結果次第では18年に三谷竜生がマークした年間最多獲得賞金額(2億5531万円)の更新が視野に入ってくる。また寛仁親王牌終了時点で今年の1億円プレーヤーが脇本、松浦悠士、古性優作、佐藤慎太郎の4人。年間1億円超えは99年の7人(神山雄一郎、太田真一、児玉広志、東出剛、金古将人、吉岡稔真、小橋正義)が最多で、これを更新する可能性がある。賞金額アップと今年の上位陣(主にS班)が安定して活躍しているのが理由だろう。

 神山雄一郎は通算900勝へあと4勝、小嶋敬二は同800勝へ2勝。節目の勝利へカウントダウンに入っている。村上義弘さん、三宅伸さん、高木真備さんと名選手がバンクを去った22年。〝記憶と記録〟に残る一年は年末に向けてさらに熱を帯びていく。

 ◇小野 祐一(おの・ゆういち)1983年(昭58)10月26日生まれ、秋田県出身の39歳。06年スポニチ入社。予想では調子、ラインの結束力を重視。取材で感じたメンタルが及ぼすレーススタイルの変化も推理に生かしている。

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