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【記者コラム】栗山和樹 ケガ乗り越えS級初優勝

 中部期待の大砲となるか。昨年5月にデビューした125期の栗山和樹(27=岐阜、写真)が先月25日の奈良FⅠ決勝でS級初優勝を飾った。松崎広太が打鐘でカマシてくると栗山は3番手に入る。2角から鋭く捲っていくと、上がり9秒3の好タイムで制した。

 「素直にうれしいです。S級に上がって、こんなにすぐ優勝できるとは思わなかった」

 2月にA級3場所連続完全VでS級へ特別昇級。初戦の熊本FⅠでいきなり決勝に進出した。このまま一気にいくか。そんな中で、まさかのアクシデント。3月1日の練習中に転倒して左鎖骨を骨折した。

 「骨折は初めて。(鎖骨に)ワイヤが入っています」

 4月の四日市FⅠで復帰したが予選敗退。初めて3日間車券に絡めなかった。調子を取り戻すのに時間がかかると思われたが、すぐに立て直した。四日市から10日後。初めてのGⅢだった川崎記念は、二次予選1着で準決まで進出した。5月大垣FⅠは1①❸着。そしてS級わずか5戦目の奈良で美酒を味わった。

 「復帰戦は走れなかったけど、現状では8、9割は戻っている。当面の目標はヤンググランプリ(12月28日、平塚)に出たい。師匠(松岡篤哉)も獲っているタイトルなので、自分も優勝できるようにしたい。グレード戦線でも強い人にもまれながら、力をつけていきたい」

 ヤンググランプリの選考は9月まで。一戦たりとも気が抜けない。次走の四日市GⅢ(12~15日)はGⅠ高松宮記念杯直前とあって強豪が不在。弾みがついただけに、GⅢ初制覇をかなえても不思議ではない。

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