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【記者コラム】西田と中石、楽しみな特昇2人

 先週3場所連続完全優勝を飾って、特昇を決めた選手を2人取材した。21日の京王閣で西田優大(26=広島・123期)がS級特昇、24日の西武園で中石湊(19=北海道・125期)が特別昇班を決めた。2人の直前の心境をお伝えしたい。

 初日の西田は後位が併走状態の中、マイペースで逃げ切り勝ち。「顔見せは軽く感じたのに、レース中はイマイチだった。ちょっと意識したかも」と正直に話した。2日目は中団から。道中2度キメられながらも、3番手から捲って¼車輪差で辛勝。「中団を楽に取れて欲が出て決まった。1回叩くべきでした」と反省しつつも、「あと一つ頑張りたい。いつもの仕掛けではなかったし緊張感はあります。何とか勝てたって感じです」とかなりのプレッシャーを感じている様子だった。最終日は前受けから引いてホーム5番手。仕掛けた際、3番手から合わせて捲った梁島邦友の番手にはまるラッキーな展開を差し切った。

 中石は青森でのチャレンジデビューから、豊橋、西武園と負けなしで特別昇班を決めた。初日、2日目ともホームからカマして逃げ切り勝ち。王手をかけたが「別にプレッシャーとかはないです。毎回全力を出すことを心がけている。出さないで終わるのは意味がないと思っているので。全力を出して負けたら、もっと練習を積むだけですから」と大物感たっぷり。最終日は6番手からの捲りで決めた。ある選手の「今までいろんな新人と戦ってきたけど、中石君が一番強い」という言葉が印象に残った。A級1、2班でも初戦から優勝争いに加わりそうだ。

 ◇西田 優大(にしだ・ゆうだい)1997年9月19日生まれ、広島県出身の26歳。23年4月、123期生としてデビュー。中学、高校時代はサッカー部。師匠は吉本哲郎。1㍍74、73㌔。血液型AB。

 ◇中石 湊(なかいし・みなと)2004年11月14日生まれ、北海道出身の19歳。24年5月、125期生としてデビュー。中学時代は陸上部。函館大谷高から自転車競技を始める。22年インターハイ1㌔TT優勝。師匠は大森慶一。1㍍75、81㌔。血液型A。


 ◇鈴木 智憲(すずき・とものり)1967年生まれ。愛知県出身の56歳。92年スポニチ入社。97年から2年間競輪記者を経験。当時は神山雄一郎、吉岡稔真が東西の横綱として君臨していた。今年4月に26年ぶりに現場復帰。

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