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【記者コラム】楽しみな500バンクの全日本選抜

 第38回全日本選抜競輪が開幕。全日本選抜は85年8月に前橋400バンクで第1回が開催された。1~4回の優勝者は佐々木昭彦、井上茂徳、滝澤正光、中野浩一のビッグネーム。全日本選抜のタイトルは一気に重みを増した。

 全日本選抜は1~16回大会まで〝真夏の祭典〟が定冠詞。暑さが厳しい真夏の8月初旬に決勝が行われた。その中で青森競輪場では5回(88、90、93、95、98)も開催。〝全日本選抜は涼しい青森がいいね〟と出場選手から声を聞いた。また「ねぶた祭」と重なり青森市内は大にぎわいだった。

 01年の17回からは開催時期が11月に移行、その後は12月、8月に開催。05年の21回は12月6日に決勝(優勝=加藤慎平)が行われた。加藤はこの24日後に「ケイリングランプリ2005」も優勝。12月の1カ月で稼いだ賞金額は過去最高の珍記録として残る。そして12年度の28回から現行の2月に開催。当初とは一転〝寒さが厳しい〟時期の開催になった。

 高知競輪場では5年ぶり6回目のビッグレース(GⅡ以上)開催になる。00年の第43回オールスター(優勝=児玉広志)を皮切りに、03年の第19回全日本選抜(優勝=佐藤慎太郎)、07年の第50回オールスター(優勝=飯島則之)とGⅠが行われた。以降は12年に第11回東西王座戦(東優勝=武田豊樹、西優勝=深谷知広)、18年に第34回共同通信社杯(優勝=平原康多)のGⅡが行われた。

 高知競輪場は500バンク。500といえば東日本のファンは宇都宮と大宮、そして千葉(現在250)が思い浮かぶ。車券のイメージは千葉に近くて、大宮とはやや違う。現在は500が全国に3場しかないが、それだけに500のビッグは面白い。着順が悪くても内容があった選手は後半戦の〝負け戦〟で好配当を出してくれるケースがある。勝ち上がり選手だけでなく、負け選手の脚もしっかり見ることが大事だ。

 ◇中林 陵治(なかばやし・りょうじ)1962年(昭37)生まれ、熊本県出身の60歳。慶大卒。87年4月入社、同5月から競輪記者。以来、現場取材一筋36年。高知競輪場は5年ぶり6回目。00年のAS取材は自転車で落車して右肘骨折、左肋骨ヒビ後2日目に高知入りした痛い思い出がある。

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