次世代を担う若獅子の進化が止まらない。小松島で行われた高松記念では、果敢な先行タイプがひときわ輝いていた。石原颯は連日強風が吹き荒れる中、風を切って3連勝で優出すると決勝では犬伏湧也の番手から抜け出して記念初Vを飾った。石原とともに中四国地区をリードする町田太我(25=広島)も迷いなき仕掛けから連日バックを取るレースでシリーズ3勝を挙げた。
特に最終日の走りは圧巻だった。爆風が吹く中で打鐘から勢い良く仕掛けて先制すると、最後までスピードを緩めずに末良く押し切った。重馬場の中、周りの選手がレース後に疲弊している状況で、涼しい顔で引き揚げてきた。「修正のしようはまだあるけど、連日いい仕掛けができた」と手応えを口にする。
中でも準決をポイントに挙げる。先行態勢から郡司浩平に捲られて、心情を打ち明ける。「結構いい状態で臨めたと思ったけど、SSとの力の差を感じた。今まではS班にやられても何も思わなかったけど、初めて悔しいと思いましたね」と心境の変化を吐露。レースぶり、脚力とS班に近づいているからこそ、湧き出てくる感情だ。
昨年から取り入れたウエートトレーニングで10㌔以上の増量を遂げて、肉体改造に成功。スマートだった体型に、豊富な筋肉が浮き上がり、見た目からもパワーアップしていることがうかがえる。結果的に末脚の粘りが強化され白星量産。昨年12月広島記念でも4日間バックを取る競走で3勝、決勝はラインワンツー決着で2着と内容も良かった。
改めてトップ級との戦いに思いを馳せる。「郡司さんに負けた悔しさでモチベーションが上がったし、課題も見つかった。今後は新車も来るし、いい経験になった」。打倒S班へ闘志を燃やす。強豪たちとの戦いで進化を続ける気鋭が、大舞台で飛躍していく。


