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【記者コラム】脇本〝1強〟 ライバル出てこい

 大垣競輪「第3回ウィナーズカップ(GⅡ)」は脇本雄太(30=福井・94期)の優勝で幕を閉じた。自転車競技のナショナルチームの活動が中心のため競輪は今年初の実戦だったがブランクを全く感じさせなかった。「しっかり走らないと(5月)ダービーが見えてこない」と前検日に話していたが勝ち上がりでは後ろの選手が離れるほどの規格外のスピードを連発。準決こそ山崎賢人(26=長崎・111期)のインまくりに屈して2着だったが現在の競輪界で1人横綱と言われる実力を見せつけた。

 

 決勝で対戦した太田竜馬(22=徳島・109期)は「脇本さんがスーッと来て次元が違った。S級の上があるということが分かった」と話したように加速力の違いを体感。タイトルが近づいている太田が感じるほどなのだから、力の差は想像以上のモノがある。

 

 世界選手権(ポーランド・2月27日~3月3日)のケイリンで脇本は準決勝敗退だったが新田祐大(33=福島・90期)が銀メダルを獲得した。昨年は河端朋之(34=岡山・95期)がケイリンで銀メダル。ナショナルチーム全体の実力が上がり、外国人と対等に戦える力をつけてきている。

 

 脇本の今後のスケジュールは次走がGⅠ・日本選手権(松戸・4月30日~5月5日)。その後は自転車競技の大会をはさんで「9月までのGⅠは走る」と高松宮記念杯(岸和田・6月13~16日)、オールスター(名古屋・8月14~18日)は出場する予定。10月以降はW杯が始まるため未定となっている。

 

 これまでの競輪の歴史を振り返ると中野浩一VS滝沢正光、吉岡稔真VS神山雄一郎ら両横綱の対決がGⅠでの注目だった。それだけに〝1強〟脇本のライバルは誰になるか。ナショナルチーム同士で川崎記念(4月18~21日)で復帰予定となっている深谷知広(29=愛知・96期)や新田が最右翼だが山崎、太田ら若手が脅かす存在になってほしい。(亀田 克也)

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