松山競輪の開設72周年記念「金亀杯争覇戦(GⅢ)」は5日、12Rで決勝戦が行われ、橋本強(36=愛媛)が松本貴治をマークから差し切りV。初の記念優勝を地元で飾った。人気の新田祐大は捲り追い込み届かず2着。先行した松本が3着だった。
新田がスタートを決めて新田―大森―松谷―松本―橋本―渡部―山田―香川―稲垣で周回。赤板で山田―香川―稲垣で上昇。松本―橋本―渡部も上昇し、新田にふたをする。打鐘すぎ2Cから松本が踏み込み先行態勢。単騎の松谷は内を突いて4番手を確保。新田も続くが、香川と絡み仕掛けをやめる。そこから再度仕掛けると大森が離れる。新田は5番手にいた山田のブロックに合い失速。さらに踏み上げるが今度は3角で橋本がブロック。直線、それでも伸びる新田を、橋本が松本の番手から差し脚を伸ばしてしのぐ。
ついにつかんだ。それも地元で。大声援に両手を上げて応えた橋本は「ケガもいっぱいしたが、くじけずに頑張って成果を出せて良かった」と喜びを口にした。
完全Vの懸かる新田に圧倒的支持が集まった一戦。橋本は「新田君と外並走して1周だったら(松本)貴治の力なら持つ。作戦通りハマりました。新田君が来たが、3コーナー入り口だったので失速させられたのが勝因」と超強敵撃破を振り返った。
最高の仕事をした師走。来年のさらなる飛躍へ「この優勝をきっかけにもっと活躍できるように頑張る」と力強く語った。
◇橋本 強(はしもと・つよし)1984年(昭59)12月18日生まれ、愛媛県松山市出身の36歳。競輪選手養成所89期13位。2004年7月松山でデビュー。通算成績は1353戦204勝。1㍍67、77㌔。血液型A。
◆次走 優勝の橋本強、3着の松本貴治は豊橋FⅠ(12~14日)、2着の新田祐大は伊東記念(16~19日)。
橋本 地元で記念初V 松山GⅢ金亀杯争覇戦
2021/12/6