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【記者コラム】藤井侑吾 経験値アップで大注目

 今回は中部地区の未来を担う自力選手、藤井侑吾(29=愛知・115期)を取り上げたい。3月のGⅡウィナーズカップ(取手)の準決勝は新山響平を叩いて主導権を握るも、最終2コーナーで捲ってきた森田優弥と接触して落車(森田は斜行失格)。右鎖骨を折る大ケガを負った。復帰戦は5月中旬の和歌山FⅠ。3日間バックを取りきっての1①❹という成績で、順調な回復ぶりをアピール。

 続く富山FⅠも連勝で難なく勝ち上がり、決勝戦では纐纈洸翔の番手を回ることに。これがレースでは初となる番手戦だった。

 「いままで人の後ろを回ることは考えていなかったけど、纐纈君とは名古屋記念とか、もっと上のレースで連係する機会が増えると思ったので」

 先の先を見据えての決断だった。レースは纐纈が正攻法から中井俊亮を突っ張って青板バック過ぎから先行。これにより藤井は番手無風のサラ脚。小原丈一郎の単騎捲りに合わせて2コーナー番手捲りを敢行すると、後続を8車身ぶっちぎる快勝劇で後輩の気持ちにしっかりと応えた。

 「まだ100%とは言えないけど、ワイヤが入った鎖骨にも違和感はない」

 11日開幕する高松宮記念競輪(岸和田)は2度目のGⅠチャレンジとなる(初日は出走なし)。

 当面の目標は来年のゴールデンウイークに本拠地名古屋で開催される、GⅠ日本選手権への出場。加えて今月からは、来年2月に豊橋で開催されるGⅠ全日本選抜の選考期間も始まった。この二つは愛知支部全員の共通目標である。いまの藤井なら愛知1位、もしくは中部地区3位以内で全日本選抜の権利を得ることも濃厚と言えよう。21年の競輪祭、今年3月のウィナーズとビッグ戦線では落車続き。これも一つの経験だ。心も体も強くなった藤井のさらなる飛躍に期待したい。

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