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【記者コラム】記念で今期初S級小川が高配を呼ぶ

 

 新年初のGⅢ立川記念を制したのは清水裕友だった。逃げるのは竹内雄作と読み3番手から運んだレース勘にくわえて、浅井康太の直後から追い込んだ圧倒的な脚力。今年は東京五輪を目指す脇本雄太、新田祐大ら自転車競技組のビッグレース不参加が続きそうで、一躍、ビッグレース戦線の主役に躍り出た。

 

 そしてもう一つ注目されたのは勝ち上がり制度が変更になって初のGⅢ開催となったことだ。一番大きな変更点は初日特選が一つとなり、2日目優秀レースがなくなった。準決勝フリーパスがなくなりレースの迫力が増した。また今まで特選を走っていた選手の多くが予選回りになる。特選に乗るには競走得点を落とすことはできず、FⅠ戦での走りもさらにシビアになる。4日間の売り上げは昨年を下回る結果に終わった。しかし、ファン視線で見れば改善なので、今後浸透していけば受け入れられる可能性は大きい。2回目となる11日からの和歌山記念が注目される。

 

 その和歌山記念には今期初のS級を走る小川丈太=写真=が出走する。小川は3日の地元の小松島でS級の走りをスタート。初日、準決勝と先行で勝ち上がり、決勝戦は後ろの先輩・原田研太朗のVに貢献する激走を見せた。S級昇級直後はどれだけ通用するのか見極めるのは難しいが、この走りでS級でも先行で勝てることを証明した。記念では当然にメンバーは強くなるが、小川が先頭のラインは初日から狙ってみる手も十分だ。同じく初S級の吉武信太朗も小松島では2回の連対を果たし、とくに最終日は1着で20万円超えのビッグ配当を呼び込んだ。勝ち上がりがシビアになった記念レースで、初S級の選手が実力派を相手に〝金星〟なるか。力が未知数のここ数開催は高配の宝庫となりそうだ。

 

(緒方 泰士)

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