前橋競輪場で10~12日に行われた「3日制GⅢ」は脇本雄太(37=福井)の完全優勝で幕を閉じた。
3日制GⅢは02年3月までの記念競輪を思い出させる。当時は前節3日間、後節3日間で開催日程は週末を挟んでの2週か、通し開催(6日間連続)が主流。レースはS級6レース、A級4レース制だった。
3日制の前後節の良さはトップスターが分散されて斡旋されたこと。これは特別競輪(現GⅠ)の盛り上がりにつながった。
例えば神山雄一郎氏(栃木=引退)と吉岡稔真氏(福岡=引退)の東西横綱時代。両者は記念で対戦することはなかった。神山氏が前節なら吉岡氏は後節に斡旋。東西横綱対決は特別競輪の勝ち上がりレースだけでしか見られなかった。
また同県のスター連係も記念ではなかった。滝澤正光氏(千葉=引退)と鈴木誠氏(千葉=引退)は千葉記念と松戸記念に主役で出場するが、滝澤氏が前節なら鈴木氏は後節に斡旋。両氏が前後で連係するのもまた特別競輪の勝ち上がりレースだけの楽しみだった。
ただし当時(02年3月まで)の競輪場は50場。各競輪場が3日制×2節の開催なら記念競輪が2場で開催される競合日程が普通だった。売り上げは本場が主だったため首都圏と地方では差があった。そこで記念競輪を全国で場外発売するこを基本に1節4日制が浮上して02年4月の川崎記念から実施された。
3日制GⅢは昨年7月に京王閣競輪場で復活した。S級7レース、A級5レース開催とS級7レース、カールズ4レース開催の前後節。このS級戦は勝ち上がり方式がシンプルでいい。初日予選6レースは1~3着が準決勝に進出。準決勝はもちろん1~3着が決勝進出。3連単車券と直結して分かりやすい。そして私らオールドファンはS級戦はやはり9車で見たい。前橋3日制GⅢの後節は22~24日に開催される。
◇中林 陵治(なかばやし・りょうじ)熊本県八代市出身の64歳。慶大卒。87年4月入社、翌5月の花月園新人リーグ(坂本英一ら59期生)で競輪記者デビュー。以来、現場取材一筋39年。デビューから見た選手で最強は神山雄一郎、最速は吉岡稔真。


