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【記者コラム】GⅢ以下の格付けは見直し必要

 15日決勝の松戸サマーナイトFは真杉匠(25=栃木)の優勝で幕を閉じた。

 「サマーナイトF」は05年に新設された大会。ナイターは98年函館でスタートしたが、当時は夜間の場外発売等の課題もあり、トップ選手がナイターを走る機会は少なかった。しかしナイターの発展を見込む関係団体の〝ナイタービッグを!〟の思いから「サマーナイトF」開催が決まった。第1回は2日制だったことで当初は「全プロ記念」と同じくFⅡが予定されたが、GⅡ格付けで始まった。

 第1回から第10回までは「真夏の短期決戦」で2日制で行われた。初日がオール予選で1着のみが決勝戦進出という簡潔な勝ち上がり。15年の第11回から3日制になり、15日終了の松戸まで10回続いた。そして来年の第21回は4日制になることが決定している。2日制→3日制→4日制、出場選手(男子)は81人から来年は108人。「サマーナイトF」は回を重ねて夏のGⅡとして定着した。

 松戸サマーナイト終了翌日の16日からは佐世保競輪場で「ミッドナイトGⅢ」が開催されている。好メンバーでのミッド開催は分かるがGⅢ格付けはどうか?。今回の男子の参加選手は7人×7レースで49人。現行のGⅢは記念競輪が9人×12レースで108人、SSが出場しないGⅢ(ガールズ3レース制)が9人×9レースで81人。同じGⅢでも記念と今回のミッドでは参加選手数に差がある。

 過去にも3日制の協賛競輪等をGⅢに格付けしたために(注釈)の表記が必要になったケースがある。選手の戦歴はGP、GⅠ、GⅡ、GⅢ、FⅠ、FⅡの順に優勝回数が基本。だからこそ格付けは大事になる。現行では例年5月の全プロ記念(FⅡ)、毎年12月28~30日のグランプリシリーズ(FⅠ)が今回の「ミッドナイトGⅢ」より下の格付けとは思えない。GⅢ以下の格付けは見直す時期が来ている。

 ◇中林 陵治(なかばやし・りょうじ)1962年(昭37)生まれ、熊本県出身の62歳。慶大卒。87年5月の花月園新人リーグ(59期生)で競輪記者デビュー。以来、現場取材一筋38年。9車の勝負レースは5車の結束、番手捲り。50代まで競輪、麻雀、パチンコの3分戦の日々。

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