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【記者コラム】GP平原◎即決させた関東勢の流れと結束

 「グランプリ2021」当日のコラムとなれば車券検討。記者として35回目のGP(89年は中止)は◎平原康多で即決した。最大の理由は関東勢3人の出場が決まるまでの今年の流れと結束力だ。
 11月競輪祭準決勝。平原は吉田拓矢に任せた。この時点で吉田は決勝戦に進出することがGP初出場への第一条件。平原の厚い援護があり(私にはそう見えた)、吉田は新山響平―渡辺一成の3着に入った。決勝戦は4着以内でGP権利というプレッシャーの中でGⅠ初Vという最高の結果でGP出場を決めた。
 10月寛仁親王牌決勝。ここも平原は吉田に任せた。別線は新山を先頭に新田祐大―菅田壱道―大槻寛徳が続く強力な北日本ライン。残り2周から踏み合い、平原が3番手を確保して吉田を迎え入れると吉田は態勢が整わない中、強引に仕掛けた。吉田不発でもこの動きが新田が捲る流れを引き出し、新田にスイッチした平原が直線抜け出した。
 6月高松宮記念杯決勝。GⅠ初決勝に臨んだ宿口陽一は吉田に任せた。吉田が山崎賢人の捲りに乗る展開から宿口が直線抜け出してGⅠ初決勝Vの〝一発ツモ〟。ここからの宿口の充実ぶりが素晴らしい。10月前橋GⅢ初優勝をはじめ「尊敬する平原さんとグランプリを走る」という気持ちが宿口を大きく成長させた。
 関東勢3人の結束は吉田―宿口―平原の「自然な並び」で挑む。平原の12回目のGP挑戦は過去11回と違い、初めて28日が集合日(前日検査)となった。「(競輪場に)入ってから(走るまで)短いのは凄くいい。体調を整えやすい」。
 2人の頼もしい後輩はもちろん、大一番までの日程の変更も平原に味方する。
 頭は❸平原で固定。〝GPは2着も9着も同じ〟だから3連単の2、3着は手広く。2着は❶❷❹❽、3着は❶❷❹❺❽❾のボックス20点を各1000円。 計2万円の資金で良い正月を迎える(予定)。

 ◇中林 陵治(なかばやし・りょうじ)1962年(昭37)7月13日生まれ、熊本県出身の59歳。慶大卒。87年4月入社、翌5月に小橋正義(引退)ら59期生デビュー戦(花月園新人リーグ)で記者デビュー。以来、競輪の現場取材一筋35年。9車の勝負レースは5車の結束、番手捲り、競り。

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