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【記者コラム】19歳 林昌幸 無限の可能性

 新年がスタートし、今日までに立川、和歌山、大宮の記念が終了し、勝った選手はいずれもS班の吉田拓矢、郡司浩平、平原康多だった。今年もトップ選手がビッグレース戦線をリードしていくのは間違いないが、17日の大宮準決勝では今後を象徴するかのようなバトルがあった。119期の新鋭・犬伏湧也に襲いかかる深谷知広。最終1センターからゴールまでの壮絶なモガき合いは、負けたとはいえ犬伏強しをアピールした。近年になく新鋭選手の脚力はアップしているので上位陣が苦しめられるシーンは増えそうだ。

 犬伏と同期の選手はA級でも強さを見せている。12日からの松山で会った林昌幸(愛媛)もその一人。何より02年生まれ19歳の若さが目を引く。競輪選手養成所では66位に終わったが、これは練習内容が合わなかったからと話す。理由を聞くと、今では珍しくなった街道での山登りを練習の中心に据えているからだ。

 「バンクには入っていません。たいていは家の近くの山に一人で練習に行っています。自分はパワーがある方ではないし、長い距離を踏む方がマッチしていると思います」

 現代の科学的なトレーニングとは逆のようだが、パワーよりも乗車フォームを意識し、きれいに回すことに集中する。19歳にしてしっかり自分で考え強くなるための道を模索している。「今期(1~6月)でS級の点数が取れるように」を目標に置く。S級の同期に追いつくべく、無限の可能性を秘める19歳の活躍から目が離せない(緒方 泰士)

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