豊橋競輪の開設74周年記念「ちぎり賞争奪戦(GⅢ)」は10月1日、12Rで決勝戦が行われ町田太我(23=広島)が赤板から突っ張り先行で逃げ切り、21年6月松山以来2回目のGⅢ優勝を飾った。2着入線の松本貴治は失格(斜行)。稲川翔が2着、荒井崇博が3着に繰り上がり3連単20万8270円の波乱決着となった。
町田―松本―香川―新山―稲川―荒井―山田―川口―岡本で周回。青板バックから誘導員との車間を切り出した町田は「誰が来ても突っ張るつもりでした」と赤板突っ張り先行を敢行。
4日間ともJ(打鐘)、H(ホーム)、B(バック)を誰にも譲らないレースを展開。大好きなサウナを活用して体調管理に努めたが、決勝戦はさすがに疲労困憊(こんぱい)。最後は気持ちで踏むしかなかった。そんな町田を助けたのがラインの力だ。
「優勝できたのは(松本)貴治さんが横目で見えるほど仕事してくれたおかげ」
新山のSS捲りを身をていして阻止した松本は斜行により失格。21年6月の松山(トラック支援)以来2度目のGⅢ優勝は手放しでは喜べないものとなったが、次走の寛仁親王牌(弥彦)に向けては最高の流れになったと言える。
「このメンバーで結果を出せたのは自信になる。疲れを抜いて、弥彦では最終日に一つでも後ろのレースを走れるように頑張る」
記念初制覇で箔(はく)を付けた。GⅠの舞台でも大注目だ。(岡田 光広)
◇町田 太我(まちだ・たいが)2000年(平12)7月8日生まれ、広島県出身の23歳。117期生。通算272戦121勝。GⅢ優勝は21年6月の松山(トラック支援)以来2回目。師匠は吉本哲郎(84期)。1㍍81、79㌔。血液型O。
♦次走斡旋 優勝した町田太我と3着の荒井崇博はGⅠ寛仁親王牌(弥彦、19~22日)、2着の稲川翔は奈良FⅠ(10~12日)。