豊橋競輪「第1回愛知・名古屋アジア・アジアパラ競技大会協賛競輪(GⅢ)」は10月19日、12Rで決勝戦が行われ、脇本勇希(26=福井)が単騎捲りでGⅢ初優勝。2着は笠松信幸、3着は纐纈洸翔。総売り上げは45億4360万2600円で目標の40億円を上回った。
平昌五輪金メダリストの高木菜那から花束を手渡されて笑顔の脇本
ロング捲りで纐纈をねじ伏せた
笠松がスタートを決めて志田―纐纈―笠松―鈴木伸―小原―吉田有―寺沼―岡本―脇本で周回。車間を切って待ち構える志田に対して、吉田有はタイミングをずらし、赤板1コーナーからスパートすると激しいモガキ合いに発展。最後方で成り行きを見守った脇本は最終1コーナーでロング捲りを敢行。番手捲りの纐纈を最終コーナーでねじ伏せた。
「自分の距離より長めだったけど、ラインがかぶっているうちに仕掛けました」
まさに〝勇気〟ある仕掛けだ。それだけに「準決勝も自信を持って行けば、近畿で決めることができた」が今節の反省点だろう。
兄・雄太の記念初Vは10年8月の当地61周年。同じバンクでのGⅢ初Vには運命じみたものを感じる。
「兄は深谷(知広)さんの番手にはまっての〝差し〟。自分は自力だったので少し上かな(笑い)」
ちゃめっ気たっぷりの返しも彼の魅力。これで来年の競輪祭の権利を獲得した。
「来年からはGⅠ出場を増やして活躍したい」
偉大な兄の背中を追い、タイトルを目指す旅はまだ始まったばかりだ。(岡田 光広)
◇脇本 勇希(わきもと・ゆうき)1998年(平10)11月16日生まれ。福井県出身の26歳、115期生。通算490走134勝。昨年8月の地元福井でS級初優勝。GⅢ優勝は今回が初めて。師匠は実兄の脇本雄太(94期)。1㍍73、67㌔。血液型A。
次走予定 優勝した脇本は24~26日の岸和田FⅠ、2着の笠松は30日~11月1日の高知FⅠ、3着の纐纈は26~28日の玉野FⅠ。