防府競輪の「スポニチ金杯争奪戦」S級決勝が最終日の14日、12Rで争われ、片岡迪之(35=岡山・93期)が、逃げた伊藤颯馬マークから抜け出してV。今年2月の小倉「スポーツニッポン杯」以来、3回目のS級優勝を飾った。中井太祐が2着。主導権を握った伊藤は3着だった。
レース後の片岡は開口一番「伊藤君のおかげ」と、他地区ながら前で奮闘した伊藤に感謝した。「僕は何もしていない。あんなに行ってくれてありがたいですね」。最後はきっちりとハコ展開をものにして、2月小倉に続く〝スポニチ杯〟連続Vとなった。
「実家がスポニチを購読していたので、小さい頃からスポニチを読んで育ったんです。本当ですよ。だから、どうせなら優勝したいと思っていた」
愛着ある本紙の冠レースで立て続けの好結果。今後もスポニチ杯を走る片岡には大注目だろう。
新車を投入したシリーズでのV。それでも片岡自身は既に前を向いている。
「(新車を)もう少し使えるようにしたい。2月にFⅠを優勝したけど、地元のサマーナイトフェスティバル(16日~)に出られなかったのが悔しい。FⅠ優勝1回じゃ足りないと痛感した。共同通信社杯を目指して、また優勝したい」
次走は20日からの高松FⅠ。正規斡旋で初のビッグレース出場に向けて勢いを加速させる。
◇片岡 迪之(かたおか・ゆうし)1986年(昭61)10月27日生まれ、岡山県出身の35歳。岡山支部。08年1月に93期生としてデビュー。通算44回目、2月の小倉に続く今年2回目のV。1㍍77、85㌔、血液型A。