「第71回全日本プロ選手権自転車競技大会」が27日、高知競輪場で行われた。GⅠ寛仁親王牌(10月17~20日、弥彦)の出場権、シード権を懸けたこの大会。1㌔タイムトライアルは菊池岳仁(23=長野)が大会新で2連覇を飾った。スプリントは河端朋之(39=岡山)が12年ぶり2回目のV。ケイリンは山口拳矢(28=岐阜)が制して2連覇。この3選手が寛仁親王牌初日の日本競輪選手会理事長杯のシード権を獲得した。
ケイリンは山口が2連覇を飾った。山田庸平が前受け。郡司浩平、山口、荒井崇博、松井宏佑、新山響平、真杉匠の並びで初手が決まったが、打鐘を過ぎても動きがない。意を決した荒井が最終ホームで先行して、3番手となった郡司が最終2コーナーから捲り、追った山口が鋭く差し切った。山口に続いた松井が2着。山口は「連覇を意識したのは決勝に乗ってから。準決でギア不足を感じたので決勝は上げて正解。エースフレームの正解がまだ出ないので、今回をきっかけに進むようになってくれれば…」と喜びを語った。
1㌔タイムトライアルは菊池が2連覇。昨年自ら叩き出した1分3秒137の大会記録を更新する会心の走りだった。「最初の2日間(全プロ記念競輪)が情けなかった。今回に向けて練習はできていたし、この優勝を競輪につなげたい。今年も寛仁親王牌は地元地区の弥彦なので、今日からスタートのつもりで」と意気込みを語る。
スプリントは予選トップのタイムを出した河端が、¼決勝、½決勝も危なげなく勝利。決勝では昨年覇者の雨谷を2本先取のストレートで下して12年ぶり2回目のVを飾った。「もうすぐ40歳になるし来年はパリ五輪組が来るだろうから到底歯が立たない。今年勝てて良かった。雨谷君も強いのは知っているし、勝てたのは流れ。寛仁親王牌で理事長杯に乗れるけど、どこからスタートでも厳しい戦いになるので気を引き締めて」と戦いを振り返った。