広島競輪の開設70周年記念「ひろしまピースカップ(GⅢ)」は、18日12Rで決勝戦が行われ、松浦悠士(32=広島・98期)が、原田研太朗の捲りに乗り直線抜け出しV。9月岐阜以来、18回目の記念Vを地元連覇で決めた。2着は坂井洋で、3着は原田。
落ち着いた並びは前から寺崎-石塚、松浦-山田、坂井-田中、単騎の原田、犬伏-久米。犬伏が残り2周のホームをめがけて踏み込み一気に先制。原田が追い上げ3番手、さらに松浦が俊敏に続く。犬伏のかかり良く、最終バックまで後方からの仕掛けはない。車間を空けた原田がバック過ぎに捲り切り、続いた松浦が外を強襲する坂井を封じて伸び切った。
「最後はハンドル投げに無中でした。ファンが寒い中でずっと残ってくれたのがうれしかった」
地元記念連覇に会心の笑顔を見せる。グランプリ出場組が12月の記念を欠場する中で唯一、出場を決断。初日特選は不発で不安のスタートとなったが「グランプリがあんなレースでなくて良かった」と徐々に感覚を取り戻し、最後はS班の実力を見せつけた。30日の本番へ向けては「しっかり自分で位置を取らないといけない。地元を走って感じたみんなの応援を力に変えたい」とさらに気持ちは高まった様子。初のGP王へ舞台はそろった。
◇松浦 悠士(まつうら・ゆうじ)1990年(平2)11月21日生まれ、広島県広島市出身の32歳。市立広島工高卒。10年7月プロデビュー。通算成績は1113戦328勝。GⅠ3V、GⅡ3V。1㍍68、73㌔。血液型O。
◆次走 優勝した松浦悠士は30日の平塚グランプリ、2着の坂井洋は25~27日の小松島FⅠ、3着の原田研太朗は29~31日の小倉FⅠ。