競輪界で数々の最高齢記録を更新してきた三重のレジェンドレーサー萩原操(58)が2日の午前中、日本競輪選手会に選手手帳を返還。現役を引退することが3日、分かった。
83年9月に大宮でデビューし、翌年のS級昇格以降は34年間S級在籍という大記録を樹立。14年9月7日の松阪FⅠで当時のS級最高齢優勝記録を51歳1カ月に更新。A級最高齢優勝記録の56歳10カ月(20年6月9日の四日市)は、いまだに塗り替えられていない。
昨年7月にS級復帰を果たすも思ったような成績を残せず、今年2月の防府FⅠ後には体調不良により戦線を長期離脱。復帰を果たせぬまま自転車を降りることになった。
萩原は「体調を崩したことと、メンタル的な問題。弟子たちには4月に辞めると伝えた。そのときは引き止められてもう一度頑張ろうと思ったけど、この年齢で1カ月間も休むとゼロになってしまう。それで気持ちが切れてしまったし、負ける前提で走るのもファンの皆さんに失礼に当たると思ったので、引退を決意した」と胸中を語った。
結果的に昨年11月26日の小松島FⅠ最終日に挙げた1着がS級最高齢勝利記録の最後の更新となった。
◇萩原 操(はぎわら・みさお)1963年(昭38)7月29日生まれの58歳。通算3351走393勝。GⅢ優勝は3回。GⅠでは2度の決勝進出歴がある。弟子は西浦仙哉(73期)、太田美穂(112期)ら。1㍍76、78㌔。血液型O。