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清水 GⅠ初制覇 全日本選抜競輪in豊橋

 清水がGⅠ初制覇――。今年初のGⅠ「第35回全日本選抜競輪」の決勝戦は11日、豊橋競輪場で行われた。レースは松浦悠士の逃げに乗った清水裕友(25=山口・105期)が優勝。賞金3040万円と「グランプリ2020」(12月30日=平塚競輪場)の一番切符を獲得した。山口県登録の選手の特別競輪制覇は1957年の西村亀(期前)以来2人目。2着は平原康多、3着は山田英明だった。
 
 新時代の競輪界を引っ張る中四国のエース清水が、GⅠ7度目の決勝戦で悲願の初Vを達成した。打鐘過ぎに三谷が切ったところを松浦がすかさず叩いて最終主導権。バックからまくった山田に合わせて清水が番手まくりを敢行。ゴール前で強襲した平原の猛追を振り切ってVゴールを駆け抜けた。
 
 「バックで誰かが来たのは分かった。ただ、ホントに余裕がなかった。ゴールした時も平原さんに食われたと思った」
 
 盟友・松浦の仕掛けに乗ってV劇。競輪界屈指の実力者たちの猛攻に必死に応戦した。自慢の脚力と、なによりも松浦の頑張りに応えて、気持ちでもぎ取った優勝だ。昨年は初のS班としてGⅠに全部出場を果たし、4度の優出もタイトルには届かず。歯がゆい思いをしたが、ようやく栄冠を手にした。
 
 「とてもうれしいけど、あまり実感がない。オッズをみたら自分から売れていたので、周りの期待に応えたかった」。1番人気のプレッシャーは計り知れないが、ファンの声援をパワーに変えての優勝。この1年間で心身ともに成長した成果が大一番で発揮された。
 
 「GⅠを2節続けて中国地区で取れたのはすごくいいこと。今後はタイトルホルダーとして頑張る。家族を含めていろんな人がサポートしてくれた。その人たちのためにも頑張りたい」。早くもタイトルホルダーとしての風格が漂う。関係者や仲間のサポートを胸に、今後もさらなる進化を遂げて競輪界をけん引していく。(栗林 幸太郎)
 
 ♤清水 裕友(しみず・ひろと)1994年(平6)11月9日生まれ、山口県出身の25歳。105期。プロデビューは14年7月武雄(1①❶)。通算成績は429走、154勝。優勝は22回(GⅢ4V、特別競輪1V)。GⅠは7回目の決勝進出で初優勝。1㍍66、78㌔、血液型A。
 
 ◆次走斡旋 全日本選抜を制した清水裕友は静岡記念(21~24日)、2着の平原康多は奈良記念(27日~3月1日)、3着の山田英明は3月が斡旋停止で次走は未定。
 
 ▼平原康多(2着)三谷君が切ってくるとは思わなかった。感じは良かったのでチャンスあると思ったけど…。これが実力ですね。
 ▼佐藤慎太郎(4着)最後は外を踏めば良かった。でも平原君の後ろで負けたなら納得です。
 ▼郡司浩平(5着)外枠で初手の位置が取れなかったし、抑えて8番手では…。勝負権のある位置を取れということです。
 ▼和田健太郎(6着)あの形ではやりようがない。それでも郡司君で負けるなら本望です。
 ▼村上博幸(7着)ちゅうちょなく突っ込めれば良かったけど最終バックでバックを踏んでしまって…。
 ▼三谷竜生(8着)力は出し切れたけど、まだ駄目。決勝に乗っただけではなく、獲ることが目標となってくるので。
 
 ◆松浦負傷 決勝戦で落車携入9着で救急車で搬送された松浦悠士は、右側頭部打撲と右半身の擦過傷で全治7日間と診断された。

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