松浦悠士(28=広島)が地元で記念初優勝を飾った。
レースは三谷―松浦―中川―小松崎―山崎―和田―諸橋―吉沢―神山で周回。赤板前から上昇した吉沢―神山を小松崎―山崎―和田―諸橋が抑える。三谷―松浦が打鐘7番手からすかさずカマシ、小松崎を叩いて最終ホームを通過。3番手は小松崎。中川は9番手。
7番手の吉沢のまくりは不発。三谷の掛かりが良く、4角を先頭で通過すると、番手絶好の展開をものにした松浦が1着でゴールを突き抜けた。三谷は失速し、2、3着は小松崎―山崎。完全優勝を狙った中川は最後方からまくり追い込んだものの、及ばず4着。
悔し涙から1年。歓喜の瞬間がついに訪れた。松浦は「最高ですね。昨年は(準決勝で)転んで悔しい思いをした。レベルアップできたし結果につながった」と笑顔がはじけた。
地元選手の優勝は01年の藤井久之(55期、08年引退)以来17年ぶり。レース後は3番車の〝赤ヘル〟を沸き立つスタンドに放り投げ、広島の選手に抱え上げられ宙を舞った。
「地元GⅢは1つの高い目標だった。もう1つグランプリ(GP)に出る目標がある。近い位置にいると思うし頑張っていきたい」 先にGP初出場を決めた清水裕友(山口)と来年は中国のWエースでけん引していく。さらなる精進を重ねて競輪界の頂点目指して突き進む。
♤松浦 悠士(まつうら・ゆうじ)1990年(平2)11月21日、広島県広島市出身の28歳。プロデビューは2010年7月熊本(1③❷)。通算成績は721戦167勝。GⅢ優勝は今回が初めて。自在な戦法で大レースで活躍する広島のエース。1㍍68、73㌔。