<奈良GⅢ春日賞争奪戦>村上博幸(39=京都・86期)が新山の番手を奪いゴール前で差し切り、1月松阪に続く通算8回目のGⅢ優勝を飾った。
レースは原田―小倉―村上―村田―長島―新山―山崎―佐藤―竹内で周回。残り3周前から新山―山崎―佐藤―竹内が上昇すると、その動きに合わせて村上―村田が上昇しインで粘る。新山が打鐘前2角からスパートすると、その番手を奪った村上がぴったり追走。村田は村上を追えず、佐藤が競り負けた山崎を3番手に迎え入れたが、新山のピッチが上がり山崎以下を大きく引き離し最終ホームを通過する。7番手の原田が2角から巻き返しを図ったが、その差はなかなか埋まらず直線へ。村上が新山をかわした。なお、ゴール前で山崎らを落車させた小倉(4位入線)は外帯線内進入で失格。
松阪記念と同じく目標不在の中で見事に結果を残した村上。「今の競輪は流れが速いので目標を絞らず走った。流れで追い上げるか、やり合ったところをまくるか、いろいろ想定していた」。柔軟な対応力が光った。直線で新山との一騎打ちを制し「新山君が掛かっていましたね。3角まで脚がたまらなかったけど、ここで逃すと優勝はないと無我夢中で踏みました」と会心の表情で振り返った。
昨年は4年ぶりにグランプリの舞台に戻り、今年は早くも記念2V。4月に不惑を迎えると思えないほど動きは軽快だ。「日頃、取り組んでいる新しい練習がかみ合っている。もっと上を目指して」。次走は松山記念。決め脚をさらに磨いて白星を積み重ねる。
♤村上 博幸(むらかみ・ひろゆき)1979年(昭54)4月15日生まれ、京都府京都市出身の39歳。プロデビューは01年奈良(1①❶)。通算成績は1320戦349勝。主な優勝はGP1回、GⅠ3回、GⅡ2回。GⅢ優勝は今回が8回目。兄は同じくS班の義弘(73期)。1㍍67、77㌔。
<次走斡旋>決勝戦1~3着の次走斡旋は次の通り。1着=村上博幸(松山記念・3月7~10日)、2着=新山響平(別府FⅠ・3月4~6日)、3着=原田研太朗(静岡記念・23~26日)。
【奈良GⅢ最終日決勝】村上博 早くも今年記念2V
2019/2/20