福井競輪のS級シリーズ「スポーツニッポン杯・フェニックスカップ(FⅠ)」の決勝戦が10日の11Rで行われ、木暮安由の中団まくりに乗る形となった窓場千加頼(27=京都・100期)が抜け出し18年11月小松島FⅠ以来3回目のS級優勝を飾った。2着は木暮。
≪木暮の中団まくりに乗った≫
小森貴大と皿屋豊の111期両者が赤板前から意地のもがき合い。地元の気迫で小森が突っ張り切って主導権は譲らないが、やはりペースダウン。
中団から2角まくりを放った木暮安由が、番手から出た松岡健介を一気にのみ込む。このまま押し切る勢いだったが、偶然乗る形となった窓場千加頼がゴール前で力強く差し切って優勝を飾った。
「どこから、もがき合いが始まるのかなと。そうなっても中団は譲らないと。木暮さんよりは前にいたかったが…」。自分の理想と少し違ったが、結果的には木暮の仕掛けに乗る有利な流れとなった。
前回の玉野FⅠは予選9着大敗と大垣ウィナーズの悪い流れを引きずっていたが、自転車を微調整して感じは良くなった。「上でしっかり戦えるようにしたい」と次走の川崎GⅢ(18~21日)での活躍が期待される。
(下野 章雄)
♤窓場千加頼(まどば・ちかより)1991年(平3)9月19日生まれの27歳。競輪学校100期の在校17位で11年7月向日町でデビュー。通算成績は703戦184勝。前々と強気の攻めで自力型としては幅のある強みがある。1㍍74、68㌔。血液型A。