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【記者コラム】売上苦戦「ダービー直後の記念」に打開策を

 14日決勝の平塚記念は松岡健介(41=兵庫)が優勝を飾った。4日間の売り上げは約49億円で目標の52億円には届かなかった。

 

 日本選手権(ダービー)が16年から5月のGW期間の開催に移行したことでダービー直後の記念開催は売り上げが苦戦する。この傾向は移行する前から懸念されていた。GW直後の懐具合、年金支給月でない…。GⅠ最高峰のダービー直後の記念は好材料が少ない。

 

 記念競輪は施行者にとって年に1度のメインイベント。開催時期が重要な面を持つ。そこで来年度からはダービー直後に全プロ記念を行い、翌週に記念競輪を開催すればいい。全プロ記念の売り上げは落ちるが、全プロ記念実施場は同年度に記念競輪を開催できるためカバーできる面がある。

 

 令和になり「平成を振り返る」は平成13年の2001年。3月松戸ダービーは稲村成浩(群馬=69期)が初タイトル。表彰台での男泣きが記憶に残る。5月高松宮杯(当時は大津びわこ)は高木隆弘(神奈川=64期)が3度目のGⅠ制覇。

 

 7月の第10回寛仁親王牌は前橋から青森に舞台が移された。決勝は太田真一(埼玉=75期)―神山雄一郎(栃木=61期)の3番手から小橋正義(59期=引退)が伸びて新潟登録で初のGⅠV。小橋は岡山時代に5回のGⅠ制覇、そして新潟に移籍してから3回のGⅠ制覇という偉業を残した。

 

 9月の岐阜オールスターは伏見俊昭(福島=75期)がGⅠ初制覇。11月の花月園全日本選抜は浜口高彰(岐阜=59期)が2度目のGⅠ優勝を飾った。また競輪祭は翌年の1月開催になったため平成13年の競輪祭優勝者はいない。

 

 12月の平塚グランプリは伏見俊昭が初出場Vの快挙。平成9年の神山以来、2人目の「2億円プレーヤー」となり平成13年の最優秀選手賞に輝いた。

 

 ♤中林 陵治(なかばやし・りょうじ) 1962年(昭37)7月13日生まれ、熊本県出身の56歳。慶大卒。87年4月入社、翌5月に坂本英一(栃木)ら59期生のデビュー戦(花月園新人リーグ)で記者デビュー。以来、競輪の現場取材一筋32年。平成13年一番の思い出レースは7月青森寛仁親王牌。

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