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【記者コラム】個の力を上回るラインの絆感じたい

 この春、1年ぶりに競輪担当へ復帰しました。競走得点0からの再スタート。競輪のだいご味、車券的中につながるヒントを伝えられるよう検車場を駆け回る決意です。

 

 さて、現場から離れた1年間で競輪界の勢力図はどうなっただろう。車券推理に欠かせないラインの力関係。各地区ごとの平均競走得点を導き出し〝ライン力〟を比較してみた。

 

 全S級選手を8つの地区(北日本、関東、南関、中部、近畿、中国、四国、九州)に振り分け、累計競走得点を合算し同出走数で割り計算。期間は今年1月から宇都宮記念が終了した19日まで。最もライン力が高いのはあの地区だった。

 

 トップは102・97点でやはり近畿勢。全選手トップの126点を保持する脇本雄太を筆頭に、村上兄弟や、昨年GP覇者・三谷竜生の存在が大きい。ビッグ戦線での近畿の結束力は脅威。競輪界は脇本の〝1強ムード〟だが、近畿ラインの質の高さを象徴する結果となった。

 

 2位は102・23点で四国勢。太田竜馬、原田研太朗の大砲に加え、小倉竜二、渡部哲男、香川雄介らベテランマーク陣が安定した戦績。清水裕友や松浦悠士を擁する4位の中国勢(101・21点)と手を組む「チーム中四国」は近畿勢に対抗できる一大勢力となった。昨年の同時期は中四国から記念優勝者が1人も出なかったが、今年は既に6人が優勝。数年前の瀬戸内劣勢ムードから脱却し、大躍進を遂げている。

 

  個の力を上回るパワーが生み出されるラインの力。全体的な底上げができた地区からGⅠ覇者が誕生すると言っても過言ではない。令和元年は脇本率いる近畿勢に他地区が立ち向かう構図。次回GⅠの岸和田高松宮記念杯(6月13~16日)ではラインの絆が感じられる優勝劇が見たい。(小野 祐一

 

 ♤小野 祐一(おの・ゆういち)1983年(昭58)10月26日、秋田県生まれの35歳。06年スポニチ入社、大阪本社で2年、東京本社で10年競輪担当。1年間の中央競馬担当を経て今年4月から競輪復帰。スマホを手にミッドナイト競輪を買うのが日課。