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【記者コラム】スプリント初V 横山今後に期待

 ポスト(地位)が人をつくる、もしくは育てると言うが、競輪界で言えば太田竜馬がそれにぴったり当てはまると思う。昨年のヤンググランプリを制してからの彼は、それまでの流動的で淡泊なイメージから一転。行くべきところで行き、しっかりとライン戦に持ち込み、そして結果を出せる強い男に急成長した。
 
 松山・全プロ記念のスーパープロピストレーサー賞を制して、その勢いはさらに加速。
 
 「いいメンバーの中で優勝できたので自信になると思います」
 
 常にリスクと隣り合わせだった以前の過信は、昨年末からの戦いで確固たる自信へと変化した様子。マークした小倉竜二も「まるで外国人やな」と太田の強さを大絶賛。新世代のニューヒーローとしての才覚を、タイトル獲得ごとに確実に磨いている。
 
 自転車競技大会でも素質を開花させた選手がいる。初のスプリント王者に輝いた横山尚則だ。2分の1決勝では中川誠一郎に先勝されるも、その後2連勝で逆転勝ち。決勝戦では金子貴志を相手に1、2回戦とも逃げ切りでストレート勝ち。日本スプリント界を代表する大御所2人を相手に、大いに強さを見せた。
 
 決戦後のインタビューでは「競輪人生の中で一番うれしい」と喜びを爆発。S級上位との戦いにも慣れてきた27歳、100期生。太田のヤンググランプリがそれだったように、横山にとってのターニングポイントは、このスプリントVになるかもしれない。
 
 次走は6月3日に開幕する川崎FⅠ戦に登場する。今年に入ってからは本業の競輪でやや低空飛行が続いていたが、ここからの横山の走りは必見だろう。ぜひともチェックしてもらいたい。(岡田 光広)

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