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【立川GP】43歳1カ月令和初代V 佐藤慎太郎が初戴冠

KEIRINグランプリを制し、笑顔で賞金ボードを掲げる佐藤慎太郎

 

 慎太郎が令和初のグランプリ制覇――。

 

 「KEIRINグランプリ2019」は30日、立川競輪場で争われ、佐藤慎太郎(43=福島・78期)が優勝。賞金1億340万円を獲得して初の賞金王に輝いた。佐藤のグランプリ優勝は初。また43歳1カ月でのGP優勝は11年平塚GPの山口幸二(当時43歳5カ月)に次いで2番目の年長者記録。

 

 なお、2着は脇本雄太で2車単❹❸1万9190円(64番人気)で大波乱の決着だった。

 

場内モニターを見て勝利を確信した佐藤慎太郎(右)がガッツポーズ、新田祐大(左)が大喜びで拍手を送る

 

 新田が脇本の番手に入る予想外の展開で最終バックは脇本―新田で通過。世界で戦う2人の直線勝負と誰もが思った。しかし、新田が3コーナーから踏み込んだことで真ん中のコースがスッパリと空いた。これを熟練の佐藤慎が見逃すわけはない。ビクトリーロードを鮮やかに駆け抜けた。

 

 「ゴール直後は勝ったか分からなかったです。ファンが慎太郎って声をかけてくれて、ビジョンを見たらボクが勝っていた」。しばらくしてのガッツポーズは以前、間違って手を上げたことがあり「しっかりと確認してからにしました」とユーモア交じりに話す。しゃべりが面白く、誰からも愛されるキャラクターは最高の舞台でも健在だった。

 

 グランプリ出場は13年ぶり。前検日から笑顔を欠かさず落ち着いた振る舞いが印象的だった。それは積み重ねてきた経験とともに、新田の存在が大きかった。

 

 「新田の後ろに付いていくだけでいい。気持ち的に楽でした」と佐藤慎。引き揚げてきた直後に新田を見つけて「ありがとう。勝つ走りをしてくれてボクが真ん中を踏めた」と話すと、新田も満面の笑みで応える。福島勢の熱い絆を改めて感じた瞬間だった。

 

 43歳で初の賞金王になるまでは大ケガもして、成績が低迷することもあった。それでも「自分はダメだと思ったことは一度もない」と、表彰式後にユニホームを脱いで見せた鍛えられた上半身が示すように、ハードなトレーニングで鋼の肉体をつくり上げた。若手の台頭は目覚ましいが、進化が止まることはない。

 

 グランプリ王者としての抱負を聞かれると「レースで1番車の位置取りは大変ですが、自分は生涯競輪選手なので来年、再来年もグランプリ出場を目指して一戦一戦を大事に走っていくだけです」。冷静に熱く時にはユーモアたっぷりに、佐藤慎が新たな年を引っ張っていく。(緒方 泰士)

 

 ♤佐藤 慎太郎(さとう・しんたろう)1976年(昭51)11月7日生まれ、福島県塙町出身の43歳。96年8月いわき平デビューの78期生。師匠は添田広福(49期=引退)。通算成績は1823戦392勝。通算取得賞金は12億6224万円。主な優勝は全日本選抜競輪(03年)、KEIRINグランプリ2019。1㍍65、80㌔。血液型AB。

 

 ◆次走 佐藤慎太郎は和歌山記念(1月10~13日)、2着の脇本雄太は未定、3着の平原康多は立川記念(1月4~7日)。