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【記者コラム】ルーキー土生 光る原石

 コロナ禍の中で無事開催された名古屋競輪「第63回オールスター競輪」は16日に5日間の激闘に幕を閉じた。無観客開催ながら売り上げは目標の90億を大きく上回る117億円超え。一流選手の戦いに酔いしれた。
 
 9車立てのシリーズは確かに落車も目立ったが、これぞ競輪という見応えのあるレースが多々あった。その最たるレースが決勝戦だった。
 
 準決で規格外のスピードを披露した脇本雄太に人気が集中したが、最後に制したのは松浦悠士。おとこ気を出した同期の原田研太朗の突進に乗る番手戦。まくりで襲いかかる脇本にバックではいったん前に出られたが、内から強引に併せ切ってのVゴール。これでGⅠ2度目の優勝。世界レベルの脇本の対抗馬として進化を続ける松浦が、後半戦も競輪界をリードしていく。
 
 そんな超一流の選手を夢見てデビューした117期の新人には潜在能力の高い選手がそろっている。
 
 現在開催中の和歌山FⅡ戦(8月17~19日)に出走している土生(はぶ)敦弘(21=大阪)もその一人だ。在所順位は47位だったが、第3回の記録会ではA評価を獲得と素材的には光るモノがあった。ルーキーシリーズを経て本格的デビューとなった3戦目の前走松阪で完全V。
 
 「前回の優勝は脚の感じが良かった。持ち味はダッシュ力。組み立てが課題ですね」と話すが、それはレース経験を積めば解消されるはずだ。
 
 和歌山でも期待通り2連勝で勝ち上がった。特に準決は6番手からの強烈まくりで圧勝劇。上がりタイムの10秒8は出色。それでいて「今回は松阪ほどは良くない」とは恐れ入る。現時点でもスピードだけなら堂々たるS級だ。連続完全Vを飾って次走の広島(9月3~5日)に特別昇班かけるか。