松阪競輪の「秋の霜ふり本舗杯 駅鈴賞 スポニチ賞(FⅠ)」のS級決勝戦は9月21日の9Rで行われ、不破将登(32=岐阜・94期)が山田諒マークから番手捲りでV。2着は不破に続いた北野武史だった。
8Rガールズ決勝は小林莉子(27=東京・102期)が2番手捲りを決めてV。人気の太田りゆは捲り届かず3着。
山田の頑張りが勝利呼びこんだ
落ち着いた並びは山田―不破―北野、単騎の金子、石塚―高久保―中井。石塚の上昇でレースが動くが、残り2周のホームで山田が突っ張り石塚を出させない。そのまま先行態勢に入る。最終1角から石塚が捲っていくが、最終バック過ぎに、山田追走の不破がけん制しながら自ら出ていく。石塚は不発になり、不破がそのまま押し切り今年初V。2着は追走の北野。
山田の積極的な走りがレースの全てだった。不破は「山田君がいいタイミングで踏んでくれた。捲りを止めるか出るか迷ったが、石塚君の後ろはタテの脚がある選手。山田君の頑張りを無駄にできないと踏ませてもらった」。岐阜ラインの強さで勝利を呼び込んだ。
今年は昨年末の落車の影響もあり苦戦が続いた。前検日からのコメントも決して良くはなかった。それでも準決勝では「後輩の山田君のレースを見て力をもらった」と前々に攻めて1着で決勝戦に進出。Vにつなげた。「これを機に調子を戻していきたい」と気合を込める。自力を主体に攻め幅を広げて、グレードレースでの活躍を誓った。
(緒方 泰士)
♤不破 将登(ふわ・まさと)1988年(昭63)8月9日生まれの32歳。2008年7月プロデビュー。通算成績は1010戦263勝。1㍍68、82㌔、血液型B。