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【記者コラム】守沢 ニュータイプのSS班

 

 11月23日に小倉競輪祭の決勝戦が終わり、今年グランプリ(30日、平塚)に出場する9選手が確定した。

 

 今年の出場権争いはまれにみる混戦。GⅠVを決めている選手以外は、賞金上位にいても少しも気が休まることはなかった。昨年グランプリVの佐藤慎太郎でも、11月の四日市記念を制するまでは毎開催が勝負。これはコロナ禍で5月のダービーが中止になったことが大きい。優勝選手は当然、権利を獲得するが、ダービーは2着選手の賞金が高い。実質2人が権利を獲得するケースが多かったので今年は獲得賞金での出場枠が増えたのだ。くわえて最強の脇本雄太が初日に落車欠場となり、さらに争いは激しさを増した。

 

 決勝戦は郡司浩平がGⅠ初Vで2着が平原康多。両者ともにすでに獲得賞金で権利を獲得していたので、下位の選手からの逆転は新田祐大1人となり、8位に付けていた守沢太志=写真=が初のグランプリ出場を決めた。

 

 後半戦になってオールスター決勝7着、寛仁親王牌決勝5着でランキングをアップさせて出場権争いに名乗りを上げた。そして競輪祭直前の岐阜、防府のFⅠ戦で連続V。これで一つ上の山田英明を抜いて8位で迎えたことが大きなアドバンテージになった。岐阜決勝では今売り出し中117期の新鋭・山口拳矢を相手に逃げ切り勝ち。屈指の差しの切れ味を誇るが、自力で戦っても脚力で上回ることを証明した。

 

 山口と同期の土性敦弘に話を聞いた時に目標とする選手として守沢の名前をあげていた。若手選手にとって、昔の競輪選手のようなゴツさを感じさせない容姿と体形で、洗練された走りは一つの理想形なのだろう。過去の自在選手の枠をこえたSS班の誕生だ。グランプリでの活躍はもちろん、新年はタイトル制覇の期待がかかる。(緒方 泰士)