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【記者コラム】オールドファンの声も聞いて

 平塚グランプリまであと13日。今年は5月の静岡ダービーをはじめ開催中止や無観客開催など新型コロナウイルス感染症拡大防止対策の1年だった。
 
  競輪は車券あってこそ。今年は競輪の原点が改めて認識された。無観客開催、場外中止期間におけるネット投票などでファンの購入層、傾向も見えてきた。
 
 マークカードを塗るファン層が他の公営競技より多いことはより明らかになった。関係団体は「ネット投票加入」を呼びかけたが、ガラケーでも投票が簡単な電話投票加入には時間がかかったし、(2月26日までに買った)車券の払い戻しに応じるなどはなかった。
 
 新規ファンの開拓に向けて様々な試みをすることは事業として当然。しかし車券歴20年以上のオールドファンも大事にするべきだ。オールドファンは〝○○競輪場の柱は俺の車券代で建てた〟とか〝バンクを塗り替えたのは俺の車券代〟とか長年、車券を買ってきた思いがある。オールドファンは昼間開催が主戦場でマークカードを塗るのが主戦法。これは今年の売り上げ傾向を見れば明らかだ。
 
 また関係団体は〝お客様から届いた意見〟などと言うがオールドファンがメールなどで意見を寄せるのは珍しいと思う。私は34年間、競輪記者をやり〝車券好きを超える〟知り合いも多いが「ネットとかメールとか面倒くさい」の声が圧倒的に多い。オールドファンの声を聞くには私が居心地が良いと感じるサテライト松風や宇都宮シアターホールに脚を運ぶべきだ。
 
 来年は今年の傾向を踏まえ、ファン層に応じた時間帯、車立てを改善すればいい。ネット投票のミッドナイトや(5車や6車の)車立ての少ないケイリンは新しいファン層にお任せ。一方、競輪はギャンブル、競輪は9車、競輪は発進や競りがあってこそ。これが魅力で車券を買い続けてきた(私を含めた)オールドファンにも10年以上前の競輪で楽しませるべきだ。
 
 ♤中林 陵治(なかばやし・りょうじ)1962年(昭37)7月13日生まれ、熊本県出身の58歳。慶大卒。87年4月入社、翌5月に小橋正義(引退)ら59期生デビュー戦(花月園新人リーグ)で記者デビュー。以来、競輪の現場取材一筋34年。勝負レースは5車の結束、番手まくり、競り。