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【記者コラム】KEIRINグランプリ大注目

 2020年はコロナ禍で苦境に陥った1年だった。競輪界も5月5日から静岡競輪で開催予定だった「第74回日本選手権(GⅠ)」が中止を余儀なくされた。その後のGⅠ戦は徹底した感染症拡大防止の対策のおかげで無事開催。きょう30日に競輪界の年間・1を決定する「KEIRINグランプリ2020」が行われる。
 
 ガールズグランプリは児玉碧衣が〝女王〟の実力を見せつけ、見事3連覇を達成。21年も〝児玉時代〟は揺らぎそうにはない。また、きのう29日のヤンググランプリは松井宏佑が児玉同様、1番人気に応えて優勝を飾った。目まぐるしい流れの中で、松井は勝負どころでは大きく出遅れ8番手の大ピンチ。しかし、ナショナルチームで磨きをかけたスピードは強烈の一語。カマして後続を離した小原佑太―高橋晋也の北日本勢をのみ込みVゴール。何度もガッツポーズをして、喜びを爆発させていた。
 
 さあ、2020年を締めくくる「KEIRINグランプリ」の覇者は誰に?脇本雄太は「(東京)五輪が中止になった悔しさを競輪にぶつけた」。その言葉通り高松宮記念杯、寛仁親王牌とGⅠ2V。№1の実力を発揮。今回は負傷明けで状態面が鍵になるが、即席ラインを組む平原康多を連れて世界の脚を披露したい。もちろん、新田祐大も五輪中止の憂さを晴らす走りをしたい。北日本は唯一ライン3車というアドバンテージ。V最短はこの人?いや、今年の競輪界をけん引した松浦悠士が盟友・清水裕友との中国最強タッグで魅せるはず。また、悲願のGⅠ制覇でGP出場を決めた郡司浩平が地元で躍動する‼。胸躍る大一番はきょう、16時30分にスタートだ。(下野 章雄)

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