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【平塚ヤングGP】松井 昨年3着雪辱果たしV

 残り1周のホームでは大きく離された8番手。前団をとらえるのは不可能と思われた。しかし最終2角から強烈に踏み込むと、スピードの違いを見せつけ先頭でゴールを駆け抜けた。上がりタイムは冬場では別格の10秒9。世界の舞台で活躍する脚力を見せつけた。
 
 「自分の一番得意なパターンの前を取って行けるところから行こうと。冷静に走れました」
 
 周囲には「優勝するしかない」と告げていた。まさに有限実行の勝利。ゴール後に何度も繰り返されたガッツポーズに、喜びと安どの気持ちが表れていた。
 
 ナショナルチームに所属し脇本、新田と同じく自転車競技と競輪の二刀流だ。過去にはワールドカップで銅メダルを獲得したが、今年は11月の競輪祭で初のGⅠ決勝進出を果たすなど競輪でも結果を残した1年だった。地元で昨年3着の雪辱を果たし新年に向けて夢は広がる。
 
 「自転車競技ではもっといい色のメダルを目指したいし、競輪ではGⅠで決勝の常連になって本当のグランプリに出たい。トップレーサーとして競輪を引っ張っていきたいです」
 
 スピードにさらなる磨きをかけて頂点を目指す。
 
 ♤松井 宏佑(まつい・こうゆう)1992年(平4)9月24日生まれ、北海道清里町出身の28歳。専修大学卒。18年7月デビュー。通算成績は133戦64勝。通算取得賞金は5256万円。主な優勝はヤンググランプリ(20年)。1㍍66、74㌔。血液型B。

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