和田健太郎が初出場でグランプリを制してから2週間。新年を迎え各地で動きが始まった。トップバッターの立川記念は平原康多が実力通りにV。そして12日が決勝戦の岸和田記念in和歌山でも松浦悠士が万全の状態でないにもかかわらずVで幸先のいいスタートを決めた。今年初のGⅠとなる全日本選抜(2月20~23日・川崎)でも、脇本雄太、新田祐大の五輪代表選手が不在の中で両者が主役を務めることになりそうだ。
ガールズは昨年のグランプリで児玉碧衣が3連覇を飾った。今年も圧倒的な強さを見せつけるかと思われたが、初戦の松山決勝戦で山原さくらに差され2着に終わった。またガールズグランプリ出場の高木真備、石井貴子は5月ダービー開催期間中に行われるガールズケイリンコレクションのトライアルレースである取手の決勝戦で久米詩に敗れ、両者とも2着に入れず出場が危ぶまれる事態に。今年のガールズ戦線は波乱が予想される幕開けとなった。
3日から取材の広島ガールズでも永塚祐子(35・神奈川、写真)が、実力者の大久保花梨を、連日封じ切る活躍があった。決勝戦こそ敗れたが、大きな自信をつかんだシリーズとなった。118期1位でトップグループと好勝負が期待されたが、ルーキーシリーズ以外にVはなし。「自分のしたい走りをさせてもらえなくて…」と、ちょっとしたスランプに。それでも年が変わり、積極的に前に踏み込むことを意識したことで流れは変わった。28日からの平塚トライアルレースでは鈴木美教に同期の尾方真生ら強敵ぞろいだが、初のビッグレース出場を目指す走りに注目だ。(緒方 泰士)
【記者コラム】ガールズは波乱の幕開けに
2021/1/13