7日決勝戦の玉野記念in広島を制したのは松浦悠士。勝ち上がりは自力で圧倒的な強さを見せつけ、最終日はマークにチェンジして直線だけでごぼう抜きの離れ業だった。今年はすでに記念3V。次回GⅡウィナーズカップ(25~28日、松阪)連覇を決めて、獲得賞金で早くもグランプリ出場を決めてしまいそうな勢いだ。
次回の記念は11日からの大垣。ここも豪華メンバーが集結した。SS班は今年初のGⅠ全日本選抜競輪を制した郡司浩平に、屈指の実力者の平原康多。切れ味抜群の守沢太志も虎視たんたんとチャンスをうかがう。迎え撃つのは中部地区のエース浅井康太。見逃せない4日間になる。
このシリーズ最終日14日には117期によるルーキーチャンピオンが行われる。超大型先行で売り出し中の町田太我が落車のケガで欠場になったのは残念だが、地元・大垣の山口拳矢をV候補筆頭に、S級が7人とこちらも、最近にない豪華な顔ぶれとなった。A級からは宮城の桜井祐太郎=写真=と熊本の松本秀之介。先に上がったS級組が強いのは当然だが、気持ちで負けずに好勝負を演じて欲しい。
桜井に前走の四日市(2月26~28日)で話を聞いた。四日市は決勝2着で2場所連続完全Vはならなかったが確実にパワーアップを果たしている。「調子はいいと思います。それでも同期でS級の人は強過ぎますよ。山口さんはどこからでも飛んでくるじゃないですか。誰かの後ろを回っても勝つイメージはわかないです」と控えめ。ただどの選手も山口を後方に置くことを意識するので、前団にいればチャンスはきっとある。東日本大震災の時には小学生で、その時の光景を鮮明に覚えている。将来は宮城を代表する選手へ。かかる期待は大きい。
【記者コラム】祐太郎 S級組に真っ向勝負だ
2021/3/10