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【記者コラム】日変わり?審判の〝さじ加減〟に不快感

 28日に閉幕した第5回ウィナーズカップ(GⅡ)は清水裕友(26=山口)が優勝。この勝利は今年のグランプリへの直接的な出場キップとはならない。それでも2170万円の優勝賞金はランキング3位(1位は郡司、2位は松浦)へのジャンプアップと、不振が続いていた清水の復活を告げる大きな1勝となった。
 もう一つ。深谷知広の静岡移籍により南関地区に大きく傾いていた競輪界のパワーバランスを、東西均等に持ち込む貴重な1勝でもあった。東京五輪後には日本代表の脇本雄太と新田祐大が競輪に復帰して、近畿、北日本も息を吹き返してくるだろう。
 一方で苦しい立場となっているのが中部勢。準決勝で実現した次世代エース山口拳矢と絶対的エース浅井康太の初連係は、全くかみ合わないものとなってしまった。最終日も再度連係したが、こちらでもワンツーを決めることができず、経験値や価値観の違いが浮き彫りとなった。中部王国復活のためには伝える者と受け継ぐ者、双方が歩み寄ってギャップを少しずつ埋めていくほかないだろう。
 競輪ファンの立場から言えば、審判のジャッジにも疑問を抱いた大会だった。該当案件は5件ほどあったが、3日目までは全件セーフ。中には不注意走行や、イエローラインの存在意義を疑うような案件も含まれていた。「あれでセーフなら何やってもセーフだ」。多くの方がそう思っていたのではないだろうか…。
 そんな中、最終日11Rの平原康多だけが「押圧」により1着失格に…。見方によっては落車選手のスリップにも思えるようなシーンだった。3日目までの〝さじ加減〟なら間違いなくセーフだ。そもそも〝さじ加減〟があること自体がおかしい。その責任を選手だけに押しつけ、大切な車券を紙くずにすることも、だ。これでは本当にファンは離れてしまう。審判員の質の向上と判定の統一化はもちろん、失格=返還の制度を早急に作るべきだ。

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